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アン・メイジャー ブログトップ

ダーク・モザイク [アン・メイジャー]

SHALOCKMEMO1335
ダーク・モザイク Dark Mosaic 1989」
アン・メイザー 古澤 紅




K-422
16.09/¥670/155p

R-0775
90.09/¥570/155p


 原題は「ダーク・モザイク」そのまま
 ヒロイン:セシリー(セシー)・チェインバーズ(ジェシカ・デヴリン)(歳)/テキスタイル・デザイナーの卵/美大卒,鼻筋が通り,すみれ色の目,ライトブラウンの髪/
 ヒーロー:ジェイムズ・ベントレー(歳)/実業家/灰色の瞳/
 就職面接のためにリーズの「リプリー・テキスタイル・カンパニー」に向かう列車で同室にいたのは自分とそっくりな女性でした。そして相手がトイレに行っている間に列車事故が起こり,セシーは気を失います。気付いたときは病院のベッドの上で,しかも自分が誰なのかも含めて自身についての記憶をすっかり失っていたのでした。アン・メイザーの既往喪失ものです。1989年の作ですので,27年前の作品ですが,古さはちっとも感じません。もっとも,テキスタイルという言葉には少々古めかしさを感じますが・・・。イギリスらしい伝統に沿った生活様式や,未だに地方都市にありがちな大邸宅と牧場の屋敷で繰り広げられる記憶の旅。そしてロマンスです。セレクトでの再刊ですが,初訳は1990年9月のHQロマンスです。
 ヒーローのジェイムズ・ベントレーは実業家のようですが,仕事の内容はあまりはっきりとは描かれていません。ジェイムズの娘レオニーが馬に関する仕事をしたいと言っていることと,馬房や馬がいることでそう思えるだけです。あるいは,別の仕事を持っているのかもしれません。アスペンという地名がなにか意味があるのかもしれませんが,よくはわかりません。さて,列車でセシーの同室にいたジェシカは自分が婚外子で母が臨終に際して自分の父親のことを始めて教えてくれたこと,そしてその父アダム・ベントリーが遺産としてビッカースリーという地所のすべてを残してくれたこと,さらにウェイクフィールドとブラッドフォードに二つの工場があること,父にはローラという年若い妻がいること,そのローラは今いる屋敷に住み続けたがっていることなどを話してくれたのです。ジェシカは工場や屋敷を売り払ってしまう考えでいることなどを洗いざらい話すのですが,セシーは自分の就職のことに頭をいっぱいにしており,ジェシカがセーブルのコートやバッグをセシーに預けてトイレに行ってしまったのを少々迷惑に感じながらももうすぐリーズに着きそうなので二度と会うこともないだろうと思っていたのでした。そこで起こった列車事故。病院で目覚めたセシーは自分が誰かを思い出せないだけではなく,自分がジェシカと呼ばれ,その従兄弟である男性が自分を迎えに来たことを知るのでした。何日間か検査を受けながら入院していましたが,そこにローラが現れます。「わたしはあなたのお父様の妻だったの」「あなたは私生児なのよ。あなたには,アダム・ベントリーの財産をもらう権利なんか無いの」とセシーを責めるのでした。退院に際して,ジェイムズはセシー(ジェシカ)を自分の住まいのアスペンで預かり,体力の回復を待つことにするのです。ジェイムズと娘レオニーの間の緊張感を感じ取ったセシーですが,ジェイムズの留守の間,二人でショッピングに出かけて,二人はすっかり意気投合してしまいます。かつてローラをアダム・ベントリーに紹介したのはジェイムズでした。そして打算的なローラはアダムの心を射止め結婚したのです。ところがアダムが亡くなり遺産がジェシカにわたると知ると今度はジェイムズを狙ってくるではありませんか。娘のレオニーはローラを嫌いジェイムズにも八つ当たりするのですが,母を産まれてすぐに亡くしたレオニーにとって,ローラはまさに鼻持ちならない父を狙う女性だったのです。セシーはなかなか記憶を取り戻しませんが,それでも自分の荷物だといわれたバッグの中の衣類や化粧品にはなんとなく違和感を感じています。そしてリーズの警察署からジェイムズに連絡があり,列車に乗っていてトイレで焼死体になっていたセシリー・チェインバーズという女性がいたことを知ります。その名前に一瞬だけ聞き覚えがあるような気がしますが,セシーは記憶を取り戻しはしませんでした。遂にすべてを思い出すのは,ジェイムズに連れられていったリーズの警察署で自分を待っていた,かつて自分が付き合っていた相手,そして自分の作品を盗用し勝手に使っていたラリーを見た瞬間でした。ショックのあまり気を失ったセシー。
 この後一気に大団円に向かうのですが,それほど絶世美女でもないヒロインに会った瞬間に惹かれてしまったヒーローと,一緒に暮らしているうちにヒーローとその娘に家族として愛情を感じてしまうヒロインの純愛が爽やかに繰り広げられる秀作です。


タグ:ロマンス
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一夜が授けた秘密 [アン・メイジャー]

SHALOCKMEMO905
一夜が授けた秘密 Her Pregnant Secret 2014」
アン・メイジャー 氏家真智子





厳しい環境で育ち,愛に飢えていた少年マイケルは母の再婚によって経済的な支援を受け,事業家として成功し,富豪となります。しかし,愛を信じることが出来ず,自分に近寄ってくる女性は自分の財力にのみ興味を持っていると頑なな気持ちを持ち続けていました。しかし,母と再婚相手との間に生まれた異父弟ウィルにだけは愛情を感じていました。そのウィルが交通事故に遭い瀕死の怪我を負っていると連絡を受けて病院に駆けつけたマイケル。そのマイケルにウィルはかつて自分が一夜を共にした女性ブリーと結婚し,彼女は身ごもっていることを明かします。そしてもし自分が亡くなったらブリーと子供を守って欲しいと頼み込むのでした。別の病室にいたブリーを訪ねたもののブリーも怪我を負い,お腹の子供は無事であることを知らされます。結局ウィルは亡くなり,怪我を負ったブリーを連れてマイケルは退院に付き添います。マイケルはかつて,弟からブリーを引き離すために偽って一夜を共にしたのでした。そして無情にブリーを捨てたのです。そんなマイケルの仕打ちをブリーは忘れることは出来ませんでした。しかし実はウィルにはトニーという愛する男性がおり,ブリーの胎児も本当はマイケルの子供だったのです。この秘密は早々に読者に明かされますが,マイケルはそれに気づきませんでした。ウィルの性癖をしるのもずっと後のことです。相変わらず性悪女と思っていたブリーにマイケルはわざとキスをして,相変わらず変わっていないと侮蔑の言葉を浴びせるなどひどい仕打ちをし続けるのですが,ブリーはそんな仕打ちをするマイケルを恨みつつも,どうしても惹かれてしまう気持ちを抑えることも出来ませんでした。
数日間自分のフラットでブリーと生活を共にするマイケル。そして,葬儀の火,さららに遺品の整理をするためにウィルのアパートを訪れたマイケルは,ウィルの秘密を知るところとなります。そんなマイケルに問い詰められたブリーはついに自分のお腹にいるのはマイケルの子供であることを明かすのでした。そしてマイケルから子供のためにと言い出されたプロポーズをブリーは見事にはねつけます。これまでと立場が逆転したブリーとマイケルの関係。毎日花を贈ったり,閉所恐怖症の彼女が階段を上らずに済むようにアパートを借りようとしたり,ブリーの経営するビストロに経営と料理の専門家のシェフを紹介したりといろいろな手を使ってブリーにプロポーズを承諾させようと努力するマイケルですが,ブリーはことごとくそれをはねつけるのでした。愛を知らずに育ったマイケルはどんな風に愛を伝えて良いか知りません。そしてかつて自分を捨てることで傷つけたマイケルがいくら努力しても心の底から信じることが出来ないブリー。二人の関係はどんなきっかけで修復されるのでしょうか。
そんなに大きなテーマでもなく,結末にも新味が感じられない作品ですが,マイケルからの申し出を断り続けるブリーの行動が潔く,ヒロインとしてはとても存在感があります。


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