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ぼうやはキューピッド [レベッカ・ウィンターズ]

SHALOCKMEMO1419
ぼうやはキューピッド Both of Them 1992」
レベッカ・ウィンターズ 寺田ちせ




HQB-793
17.03/¥670/200p

I-0798
93.06/¥622/156p


 原題は「二人とも」
 アメリカ南西部フェニックス ヒロイン:カサンドラ(キャシ-)・アーノルド(20代後半)/手芸家,「ミックス・アンド・マッチ・サウスウエスト」共同経営者/すらりとしているが女性らしい体型,身長160センチ,ブロンド,緑色の瞳/
 ヒーロー:トレイス・エリングズワース・ランゼイ三世(?歳)/銀行家,「グレーター・フェニックス銀行」頭取/黒いまつげ,深く青い瞳,右足の第三指と第四指の間に水かき,真っ直ぐな力強い鼻筋,豊かな唇,日に焼けたブロンズ色の頬,身長182センチ/
 今月は赤ん坊取り違え事件ものが二つ翻訳が出ました。本書と「イタリア富豪の孤独な妻(R-3230)/ダニー・コリンズ」です。まず,本作ですが,出産時に病院に化学工場の爆発事故による負傷者がたくさん運び込まれたどさくさで看護師が名札を取り違えるということがおこり,キャシーの甥で姉スーザンの子供のジャスティンと,トレイスの子供ジェイスンが入れ替わってしまったのでした。名前もJで始まる名前だったことも原因したのでしょうか?(でも生後すぐに名前がつくわけではないでしょうが・・・)。そしてスーザンと夫が亡くなり叔母のキャシーがジェイスンの実の親を求めて,数軒の家を訪ね廻り,最後にたどり着いたのがトレイスの勤め先の銀行だったということです。トレイスは妻とはすでに離婚しており,家政婦夫妻とナニーがジャスティンの面倒を見ていたのです。そしてジェイスンとうり二つのトレイスをみて,キャシーはこの人こそ実の父親だと確信したのです。トレイスもまた,ジェイスンの青い瞳と足の指にある水かきを確認し,自分の子供だと確信したのでした。そしてすでに愛情の湧いていたジャスティンと実子ジェイスンの「二人とも」を育てるためにトレイスはキャシーとの便宜結婚を提案するのです。キャシーには幼い頃から一緒に育ったロルフという恋人がいましたが,姉夫婦が亡くなるとロルフはキャシーを捨てて別の女性と婚約してしまったのです。キャシーが恋人でありながら,なかなか一線を超えようとしないこともその理由の一つだったようです。キャシーは本当に愛する人にしか体を許してはいけないと母親からしつけられて育ちました。そして姉夫婦の愛情溢れる様子を身近で見てその考えを自分の信条としていたのですが,ロルフが本当に自分の一生涯愛する人としてふさわしいとは自信をもって言えなかったのです。ところがトレイスを見た瞬間,これまで男性に感じたことのないような欲望を感じてしまうのです。この瞬間,キャシーはトレイスに恋をしたと言えるのですが,それが出会ったばかりのトレイスに対する愛だとは考えも及ばなかったのです。第4章で二人は簡略した結婚式を挙げ,子供たちを育てるための生活を始めますが,寝室は別にしていたのです。ときにトレイスはとてもやさしくなり,ときに自分に対して冷たい言葉を投げつけるなど,トレイスの本心をなかなかキャシーは理解できませんでした。ハネムーンを兼ねてスキー場へ出かける二人ですが,そこにはトレイスの二人の兄や姉のリーナも一緒に来ていたのです。二人きりの甘いハネムーンを思い描いていたキャシーにとっては,それはこの結婚が子供たちのためだということを改めて実感させることになってしまいます。トレイスの姉リーナの描いた絵が,銀行の頭取室やトレイスの家に飾ってあり,その絵を見てキャシーはリーナの才能が凡庸なものでないことに気づきます。そして手芸家としての題材のヒントにもなったのでした。リーナは自分の描いた絵に自身をなくし,学生時代に描いた作品をトレイスに譲って,その後は絵を描かなくなっていました。トレイスとしてはリーナに自身を持たせたいという思いがありそれをキャシーに知らせます。そしてキャシーが自らの手芸店を開きたいと考えていることを利用して,リーナとキャシーの作品を展示・販売する店舗を契約し,財政的な支援をすることにしたのでした。もし,この結婚が失敗に終わってしまえば,店舗を財政的に維持していくだけの自信をもてなかったキャシーは二の足を踏むのですが,リーナのためという理由での援助にはノーと言えずに計画に乗ることになります。店の開店は大成功でした。リーナも再び絵を描き出し,共同経営者になりたいと申し出ます。そしてキャシーが夫との間にわだかまりがあることを見抜いたリーナはなにくれとなくキャシーの相談に乗るのでした。遂に心を決めたキャシーは,トレイスに愛していると告げる決意をし,トレイスをモデルにした大きなワニのぬいぐるみをもって銀行に乗り込むのですが・・・。
 アメリカ南西部の大家族のもとで育ち,結婚に失敗した良家の実力者トレイスがついに真実の愛に目覚めることができるのでしょうか。太陽の降り注ぐフェニックスの雰囲気と,前向きに生きるキャシーのキャラクターが,赤ん坊取り違え事件という暗くなりがちなテーマを爽やかで純粋な愛のストーリーに昇華させていく秀作です。


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イタリア大富豪と日陰の妹 [レベッカ・ウィンターズ]

SHALOCKMEMO1397
イタリア大富豪と日陰の妹 The Billionaire Who Saw Her Beauty
(モンタナーリ家の結婚 2) 2016」
レベッカ・ウィンターズ 大谷真理子





 原題は「彼女の美しさを見出した富豪」
 ヒロイン:アレッサンドラ・ターラント・カラッチョロ(28歳)/考古学者/琥珀色の瞳,ウエーブのかかった茶色の髪,美しい卵形の顔/
 ヒーロー:リニエーリ(リニ)・ディ・ブラッツァーノ・モンタナーリ(33歳)/「モンタナーリ・コーポレーション」CEO/長身,黒髪,黒い目,オリーブ色の肌/
 前作「イタリア大富豪と小さな命(SHALOCKMEMO1352)」のヒロイン,ヴァレンティーナの兄リニエーリ(リニ)が本作のヒーローになります。活動的でハンサムでイタリアで最も結婚したい独身男性トップにいるリニですが,決定的な悩みを抱えています。小さいときの怪我で不妊になっていることです,毎年調査をしていますが大人になっても改善されていないのです。ですからそのことを打ち明けると女性は皆尻込みしてしまうと思い込んでいます。一方,本作のヒロイン,アレッサンドラと双子の3分間だけ姉のデーアは,母親と伯母とそれぞれが母親役をしてきた幼少期を経て,美人でモデルを職業とする姉デーアと成績優秀で学者への道に進んだ妹アレッサンドラと外見はそっくりでもそれぞれの道に進んできました。6年前アレッサンドラとつきあっていた男性が,デーアを見たとたん姉の方に鞍替えして妹を捨てるという出来事があり,それをきっかけに二人が同じ男性を好きになってしまうという状況が見えてきたため,二人とも慎重になっています。アレッサンドラの勤める考古学研究所の所長ブルーノ・トッツィが,彼女にことあるごとに愁波を送りますがアレッサンドラは全く魅力を感じないためはっきりと断り続けます。今回はリニの友人グイドの誕生日船上パーティでデーアがリニに出会い,愁波を送りますがリニは全く取り合わず,その後アレッサンドラに出会ったリニが彼女に一目ぼれしてしまうという逆のパターンになっているのでした。アレッサンドラもリニを見かけたとたん幼い頃から夢見てきた白馬の王子様だという思いに囚われます。それは船上パーティで先に出会ったデーアも同じ思いだったことが後にわかります。しかしリニの思いは完全にアレッサンドラでした。その後仕事の関係で行動を共にするリニとアレッサンドラですが,伯母フルヴィアの言葉で双子の確執を知ったリニはアレッサンドラに別れも告げずにローマに戻ってしまうのでした。南イタリアに住み広大な土地を所有するカラッチョロ家と母方のターラント家はどちらも貴族の出。名門一族に産まれた双子の美女姉妹ということで外見もそっくりな二人はよく間違えられるのですが,互いに互いの才能にかなわないと思い,自分に自信を持てないで成長してきたのでした。しかも双子だけに余計恥ずかしさからそのことを互いに率直に言い合うことが出来ずにいたのです。リニを巡る姉妹の確執にどのような解決策を用意していたのか。それは割とアッサリとアレッサンドラの勇気というところで決着がついてしまいます。そしてヒーロー側に問題になっている不妊。これはアレッサンドラの方が養子を取ろうと提案することで解決していきます。本作の魅力は解決策を見出すまでの人々の思惑の変化を実に細かに描写して見せているところです。愛があるゆえに逆に儀希釈してしまう人間関係。読者はそれにすっかりのめり込み,納得しながらストーリーを追っていくことになります。そして南イタリアの風光明媚なアマルフィ海岸や遺跡に溢れるレッチェの町,カラッチョロ家の城ポッソ島などの素晴らしさも楽しめます。


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イタリア大富豪と小さな命 [レベッカ・ウィンターズ]

SHALOCKMEMO1352
イタリア大富豪と小さな命 The Billionaire's Baby Swap
(モンタナーリ家の結婚 1) 2016」
レベッカ・ウィンターズ 大谷真理子





 原題は「億万長者の取り違えられた赤ちゃん」
 ヒロイン:ヴァレンティーナ・モンタナーリ(23歳)/工学部大学院生いわゆる理系女でシングルマザー/金髪,ブルーの目/
 ヒーロー:ジョヴァンニ・ラウリート(32歳)/医療機器メーカーのCEO/黒い目,黒髪でV字の生え際/
 モンタナーリ家の3兄妹のシリーズの第1巻です。これは3作のシリーズになるのでしょうか。次作の「The Billionaire Who Saw Her Beauty」は原作がすでに書かれており兄妹の長兄リニエーリ(32歳)がヒーローとなっているようですが,次兄のカルロ(30歳)がヒーローとなる第3作目はまだ原作が書かれていないようです。ともかく第1作の本作は長女で兄妹の末っ子ヴァレンティーナがヒロインとなります。舞台は風光明媚なイタリアのカンパニア州サレルノ県アマルフィ。ナポリに近いリゾート地です。アマルフィという都市は「帰れソレントへ」で有名なソレントから東へ20キロ弱,州都ナポリから南東へ40キロ弱という位置関係にあるようですイタリア半島の名が靴の形の丁度弁慶の泣き所の辺りに位置する部分で,人生一度はいってみたいところでしょうね。作中にもクラシックの曲やオペラの歌い手たちの名前が何人か出てきます。音楽好きな人には容易に雰囲気が想像ができる名前が頻出するため,斜麓駈にとってもこの部分はすごく好きなところです。ルチアーノ・パヴァロッティ(1935-2007)はもちろん,ナポリ出身のエンリコ・カルーソー(1873-1921),盲目のテノール歌手アンドレア・ボチェッリ(1958-),マリオ・ランツァ(1921-1959/USA=映画「歌劇王カルーソ」)などの歌手の名前が出てくるとともに,エドゥアルド・グリーグ(1843-1907/NOR)のピアノ・コンチェルトや「トロルドハウゲンの婚礼の日(抒情小曲集第8集第6曲)」などの曲名が登場します。ヒロイン,ヴァレンティーナな妊娠中にこのグリーグのピアノコンチェルトをよく聴いたというのですが,あんな重々しく悲しげな曲を聴いて果たして胎教に良いかと言われると首をかしげざるをえませんが,まあそれも好き好きかもしれません。日本だったら普通はモーツァルトやシューベルトなどの軽めのものが好まれるのでしょうが・・・。
 さて,ストーリーですが,産気づいて病院に向かうヴァレンティーナと兄のリニエーリの車に,そして同じ頃同じように産気づいて病院に向かうジョヴァンニの別れた妻タターニア・コルレートの救急車が出会い頭の事故。そして二人の男の子が産まれます。ところが病院で赤ちゃんの足に付けるネームを取り違えてしまいます。退院後ヴァレンティーナ自分の子供が自分だけでなく,両親にも似ていないことに気付いてしまいます。念のためとDNA検査を要請するヴァレンティーナたちモンタナーリ家。そして同日に生まれたもう一人の赤ちゃんと取り違えた可能性が発覚します。ジョヴァンニは出張中に電話で呼び出され,病院での説明を受け,血液検査を受けますが,やはり自分の子供だったと思っていた赤ん坊が取り違えられていたことが分かるのでした。しかし,互いに赤ん坊を交換したところが双方の赤ん坊とも激しく泣き叫びます。声が聞こえたジョヴァンニが赤ん坊を抱いたまま廊下に出てみると,やはり赤ん坊を抱えたヴァレンティーナとばったり。交換してみると赤ん坊たちはすっかりおとなしくなってしまいます。生まれてからの2週間半の間互いの子供たちはすっかり刷り込みができてしまい,産みの親よりも育ての親の方に馴染んでしまっていたのでした。病院を訴えようかと祖父母たちが騒いでいるのに対して,ヴァレンティーナはそれは子供のためにはならないという考えをジョヴァンニに話し,ジョヴァンニも同意見でした。ヴァレンティーナは大学の先生であるマッテオに騙されて妊娠してしまい,母親からも恥だと言われ,兄たちの支えを頼りにしています。ジョヴァンニもまた,元妻のタターニアが仕事中毒のジョヴァンニに離婚を突きつけ,別れた跡に妊娠に気付いたため,子供の顔も見たくないという元妻の言葉に傷ついています。しかし二人とも子供たちをこよなく愛する気持ちは強く,なんとか子供たちがそれぞれの本来の親の元にうまくなじめるように数日間一緒に過ごしてみようと言うことになるのでした。そしてそれぞれが,これまで出会ったことのない異性への興味を感じてしまうのです。赤ん坊取り違えという社会的問題を扱うのかと思いきや,親同士のロマンスに発展するという意外な展開が続いていきます。出産したばかりのヴァレンティーナはもちろんジョヴァンニとの深い関係は結べませんが,互いの信頼度がどんどん高まっていき,ベストパートナーという位置づけで一緒に過ごすようになります。もう互いの愛は確実になっているのですが,元妻タターニアの父は娘とジョヴァンニとの復縁を望み,会社のCEOの地位と引き替えに策略を練ってくるのでした。自分がいることで愛するジョヴァンニが苦労する姿は見たくないとヴァレンティーナはジョヴァンニの家を出るのですが・・・。そしてジョヴァンニが取った思い切った行動とは・・・。
 MB版の表紙のヴァレンティーナはかなり大柄な感じの,23歳とは思えない老けぶりで表情が写っており,ジョヴァンニの言うように「これほどの美しい女性」とは見えないのでちょっと興ざめですが,互いに資産家の家に生まれ周囲の人々にも大切にされている二人であっても,心の中に隙間があり,その隙間を埋める存在として,いわば運命の二人として出会っていくようすが巧みに描かれているところが本作の魅力だと思います。美しいイタリアの景色と幸せな家族を作り上げていく二人の愛がほのぼのとした幸福感を醸成する癒やしの作品です。


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薄幸のシンデレラ [レベッカ・ウィンターズ]

SHALOCKMEMO1282
薄幸のシンデレラ A Wedding for the Greek Tycoon
(ギリシアの花嫁 2) 2015」
レベッカ・ウィンターズ 小池 桂





 原題は「ギリシア富豪のための婚礼」
 ヒロイン:ゾーイ・ザコス(24-25歳)/病気療養中の大学生/慎重170センチ弱,ブロンドの髪,グリーンの目/
 ヒーロー:ヴァッソ・ジアノポウロス(30歳)/実業家/漆黒の目/
 ニューヨーク8月9日から物語は始まります。最後は10月16日ギリシア,パクソス島ですからほぼ2カ月間の物語。ガン闘病中のギリシア系アメリカ人のゾーイは医師から退院の許可を得ますが,6カ月後の再発可能性は捨てきれません。いわば時限爆弾を抱えているようなもの。両親を火災で亡くし,ボーイフレンドも病気を知って去ってしまいました。その後2年間,闘病とカウンセリングに明け暮れてきましたが,とりあえず精神的にも身体的にも健康を取り戻し,膨大な治療費を出してくれたジアノポウロス基金に少しでもお返ししたいと,基金での仕事をしたい希望を強く持ったのでした。昔から世話になっている神父に仲立ちをとってもらい,たまたまニューヨークにやって来た基金の主ヴァッソ・ジアノポウロスに直接面接をしてもらうことになります。ヴァッソはゾーイの困難な過去のことを聞き,本人に会ってみると是非守ってあげたいという気持ちになります。それからすぐにギリシアのパクソス島の療養所でちょうどアシスタントが不足していることに気付き,パクソス島にゾーイを伴います。アテネの本社に立ち寄り,ヘリでパクソス島へ。事務長のヤニスはすっかりゾーイを気に入り,療養中の患者の生活の改善のための企画を次々に出すゾーイを重宝しています。ヴァッソはその様子を見てすっかりゾーイとの関係を接近させようとしますが,ゾーイはヴァッソを意識的に避けようとするのでした。互いに惹かれている様子は隠せないもののゾーイの行動を不審に思ったヴァッソですが,なかなか本音を話してくれません。ついに結婚を申し込むヴァッソですが,ゾーイは即刻断ります。傷ついたヴァッソは少し時間をおいたほうがいいとアテネでの仕事に集中し週末にゾーイに会おうとパクソス島へ戻りますが,なんとゾーイは火曜日には辞表を出してニューヨークに帰ってしまったというのです。9月23日ニューヨークで検査を受けたゾーイは医師から再発の怖れはなく,10年生存率は71パーセントというお墨付きをもらい,ヴァッソの申し出をもう一度考え直すのでした。
 前作「ガラスの靴のゆくえ(a href"http://romanceindanger.blog.so-net.ne.jp/2016-04-30"SHALOCKMEMO1235)」で登場するアキスとレイナ夫妻も幸せな様子を見せ,ヴァッソ,ゾーイの二人を応援します。ギリシア系の人たちの家族に対する強い思いが随所に出てくる温かく,そしてゾーイの表裏のない思いやりの深さと実行力のある行動が爽やかで,とても読後感の良いイチオシ作品です。


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ガラスの靴のゆくえ [レベッカ・ウィンターズ]

SHALOCKMEMO1235
ガラスの靴のゆくえ The Millionaire's True Worth
(ギリシアの花嫁 1) 2015」
レベッカ・ウィンターズ 後藤美香





 原題は「百万長者の真の財産」
 ヒロイン:ラレイン(レイナ)・メイウッド(26歳)/アメリカのジェット推進研究所の研究員で複合企業のCEO,ジョセフ・メイウッドの孫娘で相続人,祖母は画家のジンジャー・モス/作家バイロン・ウォレスの元妻で20歳で結婚,離婚して1年半の結婚生活に終止符を打って4年経過,両親は12歳の時飛行機事故で死去,その後祖父母に育てられる/ストロベリーブロンド(赤みがかった金色)の髪,ラベンダーブルー(菫色)の瞳,身長175センチ弱/カリフォルニア州モントレーのカーメル在住/ギリシア人クロエ・ミロニスの友人
 ヒーロー:アキス・ジアノポウロス(29歳)/ギリシアのコンビニエンスストア・チェーン「ジアノポウロス社」を兄ヴァッソと共同経営/黒い髪と瞳,ギリシア神話のポセイドンのような風貌/アテネのシンタグマ広場近くのジアノポウロス・ビルのペントハウスに在住,アンティ・パクソス島に住居を所有/銀行家テオ・キオティスの親友/
 ゴージャスな美女の登場です。アメリカ航空産業をリードするメイウッド家の相続人で自らもジェット推進の研究者でもあるラレイン(レイナ)です。大学生の時10歳年上の作家に夢中になり結婚しますが,相手はレイナの財産狙いで,結婚当初からレイナを裏切っていた作家のバイロン・ウォレス。離婚後も男性を信用できずにいたのです。友人で1年間レイナの屋敷で留学生活を送っていたクロエの結婚式のためにギリシアにやってきます。パパラッチからの取材を避けるために結婚式には出ず,披露宴だけの出席でパーティ会場の片隅にいたレイナの元にクロエの夫テオの友人アキスが近づいてきます。それが二人の運命的な出会いでした。アキスはギリシア北部の島の出身。愛にあふれた両親の元で貧しいながらも幸せな暮らしをしてきましたがティーンエイジャーで両親を亡くし,2歳上の兄のヴァッソと協力して小さな商店から始め10年後の現在ではギリシア中に支店をもつコンビニチェーンの経営者となっています。しかし学校も途中までしか通えず働きづめに働いてきた兄弟は,自分たちに近づいてくる女性は財産目当てと決めてかかっています。互いの素性を知らないままに偶然の出会いで知り合ったレイナとアキス。やがて,レイナが大富豪の相続人であることを知るアキスは,二人の間に将来はないと思うようになっていきます。その理由の一部には幼少のころにかかった重篤なおたふく風邪による無精子症の既往症があったことも原因していました。そのことも素直に打ち明けるアキス。しかしギリシア各地を飛び回って観光地を案内してくれたり,捻挫したレイナを温かく気遣うアキスのポセイドンにも似たたくましく男らしい美しさにすっかりレイナは参ってしまいます。なによりたたき上げで兄弟二人だけで成功を勝ち取ったアキスたちに対する尊敬の念すら抱いていくのです。そして深くアキスを愛していることにレイナは気付きます。カリフォルニアとアテネ。二人の距離を埋めるためにはどうしたら良いだろうか。レイナは一大決心をし,アキスに愛を告げますが,アキスはレイナの申し出を受けようとはしません。学歴もなく芸術のことも知らず,育ちもレイナとは違っているとアキスは自分を卑下し,いずれレイナに飽きられて捨てられるだろうと考えたのでした。
 きっちりと自分の考えを述べ,自分たちの力で成功を勝ち取ったジアノポウロス兄弟が素晴らしい人間だと見抜いたレイナと,まるでヴェスタのようだとレイナを神話化していくアキスの関係。身近な親友テオと新婦のクロエが似たような環境で育った理想のカップルだと思っていたアキスにしてみれば,レイナとの育ちや環境の違いに臆してしまった気持ちも分かるような気がします。ロマンス小説では尊大で鼻持ちならないが実はそんな男性に惹かれていくヒロインが多い中,本作は全く異なった観点で描かれた秀作だと思います。


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大富豪と遅すぎた奇跡 [レベッカ・ウィンターズ]

SHALOCKMEMO1218
大富豪と遅すぎた奇跡 Along Came Twins...
(愛の使者 2) 2013」
レベッカ・ウィンターズ 宇丹貴代実





 原題は「双子が生まれるまでに」
 ヒロイン:ケリー・ペトラリア(28歳)/元会社員/ハニーブロンドの髪,菫色の瞳
 ヒーロー:レアンドロス・ルソス・ペトラリア(34歳)/実業家/身長190センチ,筋肉質
 「エーゲ海の独身貴族(SHALOCKMEMO1160)」の姉妹編です。本作は,離婚が間近に迫った夫婦が結婚カウンセリングを受けることで互いの心の中にあったことが次々に明るみに出,正直に気持ちを打ち明け合えていればこんなに関係が悪くならなかったのに,互いにちょっとした勇気と正直さがあれば離婚の危機は乗り越えられる,ということを中心にした物語です。前作でギリシア旅行に来たフランとケリーのうち,フランが運命の人と出会ったのと同じように本作のヒロイン,ケリーもまたレアンドロスと出会います。ところが,この二人は結婚したとたんに,ぎくしゃくとした関係が始まっていくのでした。前妻を亡くしたレアンドロスと,初婚のため夫の気持ちよりも自分の気持ちを振り返る余裕がなく,それを夫や前妻のせいにしてしまったために,遂には離婚を決意するところまで来たものの,不妊治療の結果双子を妊娠してしまい,それから互いのことを知り合おうとカウンセリングを受けることを決意するという荒筋です。このカウンセラーがまた,優れた人でした。長年にわたる相談経験と,ズバリと本音に迫っていく手法は見事で,それに乗せられる格好でどんどん二人の心の内側が明かされていきます。その面白さはちょっと他の追随を許さないほどですね。敵役になるのは,夫の前妻の妹ですが,この子もなんと精神を病んでいることが明らかになっていきます。疑わしい話し合いは全て録音にとって共有したり,誰が誰に話しをするかを綿密に話し合いで計画したりと,なるほどこういうものかという提案がたくさんなされていくのも本作の魅力ですが,時々周囲の人々が二人のことを思ってルールをちょっとずつ曲げてみたりすることも,本作の温かい雰囲気作りに一役買っています。精神的な部分が中心でやや暗くなりがちなテーマですが,それと実際の行動がうまく合致して,暗さやいやらしさを感じないで最後まで読み続けられるのも,作者の筆力とストーリーテリングの見事さだと思います。姉妹編とは言え,全く違った魅力を持った2作でした。


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愛の一夜 [レベッカ・ウィンターズ]

SHALOCKMEMO1217
愛の一夜 Claiming His Baby 2001」
レベッカ・ウィンターズ 大島ともこ




K-194
13.11/¥650/156p

I-1554
02.08/¥672/156p


 原題は「彼の赤ちゃんだと主張して」
 ヒロイン:ヘザー・サンダース(25歳)/ピアニスト,ジュリアード音楽院学生,産科医の娘,ジナ・バッカウアー・国際ピアノコンクールの優勝者/ソルトレーク出身/金髪でブルー(サファイア色)の瞳,透き通るような白い肌,高い頬骨,ふっくらした唇と柔らかな丸みを帯びた顎/
 ヒーロー:ラウール・カルディナス(37歳)/外科医/アルゼンチンで地域医療に従事
 2カ月ぶりのレベッカ・ウィンターズです。名付け親で心臓専門医のドーニー夫妻の元で医学の修行をしたラウールの話しを良く聞いていたヘザーは,実際にラウールと出会う前からすでに恋に落ちていました。地元の病気の子供の治療で助言を求めに来ていたラウールは,ヘザーの受賞記念コンサートでラフマニノフとチャイコフスキーのピアノ曲の演奏を聴き,すっかり恋に落ちてしまうのでした。帰国を伸ばしたラウールは,ニューヨークに立ち寄り,ジュリアードの練習室でブラームスを弾いているヘザーを訪れます。ヘザーもまたもう会えないと思っていたラウールがやってきたことに興奮し,自ら身を投げ出して一夜を共にするのでした。その後演奏旅行でヨーロッパ周りをすることになったヘザーと,地元に戻ったラウール。ヘザーは演奏旅行が一段落するとアルゼンチンへと飛行機を乗り継いでラウールのいる村へとやってきます。しかし,会議から戻ってきたラウールがヘザーの姿を目にすると,翌朝アメリカに帰るようにと冷たい言葉をあびせます。そして,ラウールと一緒に活動しているエレインという美しい産科医がいることが冷たい態度の裏側にあるのではないかと誤解するのでした。母が結婚によって演奏家になる夢を捨ててしまったことを知っていたヘザーは,母のためにコンクールでの優勝を勝ち取ったのですが,将来演奏家になることは考えていませんでした。しかしそのことを父には自分からは言い出せないでいたのでした。てっきり夢への第一歩を踏み出したと考えていた父は,ヘザーのいないところで,ラウールに娘との交際について釘を刺していたのですが,そのことをヘザーは知りませんでした。アルゼンチンのラウールのもとを訪れたときラウールが取った態度は,この父の頼みを尊重してのことだったのです。しかし,翌朝,ヘザーがブエノスアイレスに向かう軽飛行機が離陸直後にエンジントラブルで林に突っ込んでしまい,ヘザーも腕の骨を折る怪我を負ってしまいます。とりあえず怪我が治るまでと診療所のバンガローで暮らすことになったヘザー。しかし体調が少しずつ悪化し,食欲もなく,吐き気もでてきます。しかしその間,ヘザーはラウールや診療所の人たちのためにバンガローの改装や,植物についてインディオたちに教えたりと,次第に周囲に溶け込んでいくのでした。怪我が治ればアメリカに帰らなければならないという思いがあり,体重の減少は精神的なストレスだと思っていたのですが・・・。健康診断の結果,ヘザーの妊娠が発見されます。ラウールはこのことを恐れていたのでした。実はヘザーの母にも妊娠中毒症の既往があり,8回の流産の後でヘザーがやっと生まれたという事情をヘザーの父から聞いていたラウールは,熱帯の過酷な生活でヘザーの身体に異変が起こってはいけないという心配が大きかったからです。ラウールはヘザーとの結婚を決め,9歳の時から自分を育ててくれたブエノスアイレスの伯父伯母の元へ行き,結婚式を挙げます。そして都会にアパートを借り,ヘザーをそこに住まわせようとするのですが・・・。ヘザーはすっかりこのことで,ラウールはやはり自分を遠ざけたいのだと思い込んでしまいます。言い争いをする二人。しかしその姿を式に参列してくれた人たちには見せられません。なんとかラウールを説得し,ヘザーはふたたび奥地に向かいます。そして,臨月1カ月前に,ラウールの恐れていた妊娠中毒症の症状が出てきたのです。さぁ二人の間に愛児は無事誕生するのでしょうか。そして二人の愛の行方は・・・。
 いつもながらのスケール大きな舞台設定と,美貌にあふれ,才能に恵まれたヒロイン,ヘザーの登場で,読み応えのある作品を提供してくれるレベッカ。本作もまた期待を裏切らない一気読み間違いなしの傑作です。


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エーゲ海の独身貴族 [レベッカ・ウィンターズ]

SHALOCKMEMO1160
エーゲ海の独身貴族 Baby Out of the Blue
(愛の使者 1) 2013」
レベッカ・ウィンターズ 後藤美香





 ギリシア版「オズの魔法使い」。フランチェスカ・マイヤーズとケリー・ペトラリアが休暇でギリシアを旅行中,天候悪化を避けて目的地途中のホテルに立ち寄り,翌朝朝食を摂りに中庭に立ち寄ったフランチェスカ(フラン)が子猫の鳴き声かと思って見ると,なんと生後間もない赤ん坊の声だった。実は昨日の荒天で竜巻が起こり,20キロ先のリゾート地から竜巻に舞あげられて着地したデミトラ(デミ)という生後七ヶ月の女の子だった。という設定です。デミトラは,富豪一族アンゲリス家の末娘メリナとスタヴロス夫妻の長女で,二人とも昨日の竜巻の犠牲になり,デミはたった一人残されたのでした。デミはフランには良く懐き,フランがいなくなると大声で泣き,情緒不安定になってしまいます。フランも病気で子供を持つことができなくなっており,デミには深い愛情を感じてしまうのでした。妹を可愛がっていたアンゲリス家の三男で,会社のCEOを務めるニコロス(ニック)・アンゲリスにもデミはよく懐き,妹夫妻を失った悲しみよりも,これからデミをどのように育てていったら良いか悩むことになります。それよりもデミが良く懐いているフランに,女性としての魅力を感じ始めていることに困惑します。タブロイド紙ではプレイボーイとして名高いニックに,デミの養育係として利用されないようにとケリーはフランに忠告するのですが,フランもまたニックとの間に化学反応が起こってしまうことをどうしようもなくなっていくのでした。親友の忠告に従うか,自分の直感に従うか,究極的判断を迫られるフランですが,なんとしても自分を裏切った婚約者との間の関係から男性に無条件の信頼を寄せられなくなっているのをニックに見抜かれてしまいます。ギリシアの美しい自然や歴史的建築物,そして共通の趣味であるアウトドア体験をとおして,ニックに惹かれ,デミとの別れも先延ばししていくフランですが,ケリーに忠告されたことをニックに話したとたんに,ニックに背を向けられ,アメリカに帰るように言われてしまうのでした。その時,フランはニックとデミを失うことの痛みをこれ以上ないほど感じて,留まることを決意するのです。歴史で習うギリシアの神話や遺産が随所に登場し,観光案内としても面白く読める本作。心優しく,意外にもアウトドア派のフランがとても自立した女性らしいヒロインです。そして,シリーズ姉妹編はケリーがヒロインとなります。本作ではちょっとフランに意地悪な忠告してしまうケリーが,夫との離婚をどう乗り越えて行くのかも期待されます。


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異端のギリシア大富豪 [レベッカ・ウィンターズ]

SHALOCKMEMO1159
異端のギリシア大富豪 The Renegade Billionaire 2015」
レベッカ・ウィンターズ 堺谷ますみ





 原題からしてちょっとエキセントリックなヒーローなのかなと思っていましたが,読了してみてエキセントリックなのはヒロインの方だという感じがしました。完全なファーザーコンプレックスなヒロイン,アンドレア・リンフォード,26歳。デンヴァーで生まれ鉱山技師である父に連れられて世界中あちらこちらで成長期を過ごし,母国語である米語の他にギリシア語,イタリア語,フランス語,ヒンディ語(インド語),アフリカーンス語(低地ドイツ語),スワヒリ語(東アフリカ語),スペイン語,グアラニ語(南米先住民語)の片言などを話し,事務能力も企画力もさらには女性らしいスタイルを兼ね備えたスーパーレディです。自分の誕生と同時に母を亡くしたアンドレアは父と二人で世界のあちらこちらで生活し,これらの才能を身に付け,大学教育はアリストテレス大学で学位を納め,現在はギリシアでパンヘレニック・ツアーズという旅行会社に勤めています。率直な性格,そして鉱山などの男性主体の場所で育ったので,アウトドアでの生活や男性とも物怖じせずに話すことができるなど,いわゆる男勝りではあるものの,女性らしい優しさを兼ね備え,さらに緊急時の対処の仕方も頭で考えるよりも先に行動ができるという特質も持っています。一方ヒーローのスタヴロス・コンスタンティノスは,「コンスタンティノス・マーブル・コーポレーション」という大理石加工業の会社のCEOですが,父や一族の親戚との折り合いが悪く,いわゆる異端児とも言える性格。しかしマケドニア人らしい男性的な魅力にあふれた32歳の実直な青年です。二人の出会いはスタヴロスの会社の保有する鉱山を見学に来たアメリカ人の大学生が行方不明になり,ツアーを企画したアンドレアとCEOだったスタヴロスが二人で大学生の捜索に出るというところから始まります。実はこの時すでにスタヴロスは自分の会社を立ち上げるために父の会社のCEOを辞任する旨を会社の役員会に告げており,立場的にはCEOではなくなっているのですが,実質的なCEOの座を次に引き継いでおらず,ちょっと微妙な地位にいました。それでも,ツアーの企画が出たときに,役員会の反対を押し切って承認したという経緯もあり責任を感じたのでした。そしてこの出会いが二人を完全に結びつけるのでした。洞窟の中で二人で互いの過去を話し合い,アンドレアのこれまでの生活や,才能,そしてスタヴロスと両親の間に距離があることなどを確認し合った二人。互いに惹かれるものを感じながらも出会ったその日にそれを告白し合うこともできず,翌日フェリーの車の中に隠れていた大学生を見つけるまで二人は行動を共にしながら,磁石の両極のように惹きつけ合ってしまったのです。父の仕事の関係であと数ヶ月でブラジルに渡ることになっているアンドレアは,スタヴロスに惹かれる気持ちを抑えようとします。そしてアンドレアには最近恋人を登山事故で亡くすという経験をしており,その悲しみも癒えないうちに他の男性に惹かれてしまうことに対する罪悪感も若干ありました。そのことは次の週末スタヴロスに誘われてタソス島のヴィラで過ごすうちに正直に打ち明けたのですが,スタヴロスの方も両親が勧めるティナという女性の存在があり,そのこともアンドレアに気を遣わせることになって行くのです。そしてなにより二人で過ごせる時間は,父の仕事に都合で10日後にはブラジルに渡るという突然の予定変更で決定的になるのでした。二人でボートで島に渡りピクニックをしている最中,スタヴロスがアカエイに刺されるという事故が起こります。悪くすると命の危険や麻痺が起こるかもしれないという状況の中,アンドレアはスタヴロスをボートに引き上げ,クルーズし,同時に本土の救急病院に連絡して桟橋に救急車を手配するという早業を成し遂げ,スタヴロスの治療の段取りをあっという間にしてしまいます。この臨機応変な対応にいたく感動したスタヴロスは,アンドレアの才能に舌を巻き,ますます惹かれる思いを強くするのでした。しかし翌日退院してヴィラに戻った二人を待ち受けていたのは情報を聞きつけたティナでした。そしてティナはアンドレアを敬遠するために自分がスタヴロスの子供を妊娠していると嘘をつきます。身体接触をした覚えがないスタヴロスはこれが嘘だと見抜きますが,それをアンドレアに信じてもらえるか,そしてそんなティナの行動を双方の両親が陰で糸を引いていることをアンドレアが理解してくれるか心配するのでした。しかしアンドレアはアッサリとスタヴロスの怪我が治るまで会社に休みの連絡を付けて看病することを約束するのでした。さらにティナの父が弁護士をとおして婚約不履行でスタヴロスとアンドレアを訴えると通告してきたのです。反対尋問の資料を作るためにスタヴロスの顧問弁護士はアンドレアに二人の関係をほのめかす不快な質問をせざるをえなくなります。自分の周囲のもののせいでアンドレアを傷つけてしまったスタヴロスは申し訳なく思うのですが,アンドレアは逆にスタヴロスに心配をかけまいと淡々とこの質問に答えるのでした。しかし二人に残された時間はあと僅かです。その問題が解決しないうちは互いに決定的な関係にならないように振る舞っている二人がとても歯がゆく,不憫な,しかし尊敬できる態度だなと感心します。男性優位主義の国ギリシアでこれほど女性に対して紳士的に振る舞えるスタヴロスの愛情の深さがとても心地よい感じがします。
 ヒロイン,アンドレアもスーパーレディですが,ヒーローのスタヴロスも独立心をもち,深い愛情を大切な人に注ぐことのできるとても男らしい好人物です。これだけ対等な二人が登場するロマンスもちょっと貴重なのかもしれません。一気読み間違いなしのイチオシのドラマチック・ロマンスです。


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パリで見つけた恋 [レベッカ・ウィンターズ]

SHALOCKMEMO1116
パリで見つけた恋 The Frenchman's Bride
High Society Brides 6 ) 2003」
レベッカ・ウィンターズ 片山真紀





飛行機事故で家族全員を失い,自らも奇跡的に生き残った元客室乗務員のハリィ・リン。生死の境を彷徨うハリィを励まし声を掛け続けた修道女のシスター・カルロッタの生き方に憧れ,修道女になろうと決意するのですが,院長からまだ心の準備ができていないと国際奉仕プログラムへの参加を勧められます。助修道女としてパリにやってきたハリィは,修行の傍ら自分の生活費をデパートの店員としてまかなっていますが,その時であった双子の片割れ,モニークと意気投合します。モニークの悩み相談に乗っているうちに双子のもう一方ポールも交えて3人の交流が始まるのでした。そして約1年。寄宿学校の卒業を明日に控え双子たちはある企画をします。ハリィに憧れ交際を強く希望しているポールのためにモニークはハリィの誕生日を祝うという名目でパリのフラットにハリィを連れて行き,ポールがハリィに告白する時間を与えるのでした。そしてその現場に双子の父親ヴァンサン・ローランが現れ,二人に怒りをぶつけます。ポールはそのままフラットを飛びだしてしまい,交通事故に遭うのでした。その前にハリィは自分を強く非難するヴァンサンに自分たちの状況をしっかりと説明し,ポールと仲直りするよう強く言い返します。自分より若い女性にこんなに強く言い返された経験のないヴァンサンは呆然とするのですが,そこにポールの事故の知らせが入るのでした。そしてポールの怪我は大したことはなくとも心の傷が強く残ったのです。娘のモニークすら父親よりもハリィの弁護をし,ポールの思いをぶつけてくるのでした。双子と父親の関係を修復するという理由でヴァンサンの経営するワイナリーを訪れることにしたハリィは,次第にヴァンサンに惹かれていく自分に戸惑います。そして二人で一緒にいるところをポールに見られてしまい,急遽パリに戻るのでした。南米での助修道女への手続きを進めるハリィの元に双子からの手紙が届きます。ヴァンサンから手紙が来なかったことに失望するハリィですが,迎えに来てくれたヴァンサンに寄り添いたい気持ちが強まっていることに戸惑います。しかし,その時すでにローラン家ではヴァンサンとハリィの関係を認めようとする双子たちの成長がはっきりしていたのでした。ヴァンサンの祖父モーリスやローラン家の使用人たちも温かい人柄ですっかりハリィに親しみを感じている様子や,温かい人たちと子供を思うヴァンサンの優しさ,そして揺れ動くハリィの心の旅路が克明に語られる感動の作品です。


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