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マギー・コックス ブログトップ

ひと夏かぎりの情事 [マギー・コックス]

SHALOCKMEMO1289
ひと夏かぎりの情事 A Devilishly Dark Deal
( Deal with the Devil 1 ) 2012」
マギー・コックス 山本みと





 原題は「悪魔的で暗い取引」
 ヒロイン:グレイス・フォークナー(25歳)/慈善団体職員/淡い金色の髪,横顔でさえ天使のように見える,優美な細く長い腕,魅力的な笑み,ブルーの瞳,嫋やかながら砂時計を連想させる豊満な体,染み一つなくなめらかで美しい肌/
 ヒーロー:マルコ・アギラール(?歳)/実業家/緑色の目,日に焼けた肌,セクシーな濃い茶色の瞳,贅肉のない男性的な腰,イタリアルネサンス時代の彫刻家の掘ったような崇高な美しい顔立ち/
 聖女の誕生です。そしてポルトガルが舞台となるというロマンスとしては珍しい設定です。アルガルヴェというリゾート地。そこで幼少時代を過ごしたヒーローのマルコ・アギラールは親に捨てられ養護施設で育ちます。その後土地開発で巨万の富を得て富豪となったマルコに,休暇中だったヒロインのグレイスはアフリカの貧しい地域での養護施設の改築への寄付を得ようと,勇気を出して近づきます。突然の駆け寄りにマスコミのインタビューアーかと思ったマルコは始めグレイスをにらみつけますが,その清純な美しさに興味を持ち,寄付の内容についての説明を聞きたいと翌日会うことを提案します。それが二人の出会いでした。冷たい態度だけれども男性としての魅力にあふれた独身男性のマルコに,簡単に退けられてしまうと思っていたグレイスはこの展開に驚きます。自分がごく普通の冴えない女性だとしか思っていないグレイスにとっては,マルコが自分に興味を持つなどということには思いも至らなかったからです。自分の身の危険すら捨てても,人のためには尽くさないと気が済まないグレイス。そんなグレイスの行動や正直に心の内を話す性格に,これまで熾烈なビジネスの社会で生き抜いてきたマルコは,新鮮な驚きと人間としてのあるべき理想の姿を垣間見るような気がして,次第にグレイスに気を許し,そしてどうしようもなく惹かれていきます。ロマンスにありがちな敵役や意地の悪い女性も表だっては登場せず,しかも性格のねじ曲がってしまったマルコに家政婦や運転手,ボディガードといった人々が温かく見守り,グレイスとの関係が深まるのを喜ぶ姿がとても爽やかで心が温まるように感じられる,明るい癒やしの作品です。原題の「devilishly」や「dark」な感じは全くありませんので,どうしてこんなタイトルが付けられたのか不思議です。
 マーティーンというのがマルコの秘書の名前ですが,このあまり使われない名前が,同時に読書中のシャロン・サラの作品にも登場するのでちょっと面白いと思いました。


タグ:ロマンス

再会は甘い苦しみ [マギー・コックス]

SHALOCKMEMO1183
再会は甘い苦しみ The Marriage Renewal 2003」
マギー・コックス 水間 朋





 原題は「やり直しの結婚」
 ヒロイン:タラ・シモンセン(30歳)/元バレエ教師,叔母のアンティークショップの店員/細身で金髪,エメラルド色の緑の目
 ヒーロー:マクセン(マック)・シモンセン(38歳)/広告会社経営/父はノルウェー人/金髪長身でバイキングのような体格,青い瞳
 面白くて一気読みでした。無駄なところがなく,関係を修復しようとする夫婦の葛藤を見事に描き出しています。5年前,仕事中毒の夫に嫌気がさしたタラの一言でマックは家を出て行ってしまいます。その後妊娠に気付いたタラですが,妊娠6カ月で息子を亡くしてしまいました。ガブリエルと名づけた子を。別居してからの5年間全く音沙汰のなかった夫が,駅で具合を悪くしたタラの元にやってきます。他の女性と結婚したいから離婚してくれと・・・。法律上はまだ離婚していなかったからです。アッサリ了承したタラですが,数日後,叔母の店を訪れたマックは今度は結婚生活をやり直さないかというのです。タラの流産の話を聞き,現在の恋人アメリとの結婚は自分のためにはならないとマックが考え直したからです。そして初めて1カ月の休暇を取ったのでアイルランドの会社の同僚の別荘に二人で行かないかと誘うのでした。もう一度だけ二人の関係が修復できるかやってみたくなったタラは,口を開く度にマックに拒絶の言葉を話すのですが,マックの魅力に惹かれてしまうことも否定できません。別荘での大罪は二人の関係を元以上に深めていくのでした。タラはバレエ教室の教師をやっていたことからもスタイルに恵まれ,さらに愛らしい若々しさを失っていません。一方のマックはノルウェー人の父の血もありバイキング風の風貌と体格の女性なら誰しも振り返る美貌にあふれた男性でした。端から見ればまさにベストカップルと言って良いでしょう。しかし,仕事オンリーだったマックに対する不満をぶつけるうちに,マックが前とは全く異なった思いやりの言葉や行動をするようになったことに,自分ももっとマックに言うべきことを言った方がよかったことを反省します。そんな二人のところに,またもや会社からの電話が入ります。またマックが出ていくのではないかと怯えるタラ。深夜を過ぎても帰宅しないマックにまた騙されたと思い込むタラでした。しかし,遅くなったことで心配させないように電話をしなかったマックは午前3時頃別荘に到着します。二人の間のわだかまりは頂点に達しますが,互いに率直な気持ちを言い合ったことで,逆に心のつながりは深まるのでした。そしてタラが再び妊娠します。お祝いの食事をしているところにマックの元恋人アメリがやってきて,タラに嫌みをたっぷりというのですが,逆に立ち上がってアメリをこてんぱんに打ちのめす言葉を言ってのけるのでした。そして自分たちと同じように夫の仕事のことで喧嘩をして食事の席からトイレに逃げ込んできた若い女性を諭し,二人を自分たちの食事の席に招く度量の大きさを魅せるタラ。5年間のタラの変化に気付き,目を細めるマックでした。数ヶ月後会社で会議中のマックのもとに電話が入ります。会社の受付にタラが来ているというのです。出産予定日に近いことから何かあったのではないかと心配で駆けつけるマック。さぁ結末はどうなるのでしょうか・・・。
 マギー・コックス作品を3冊続けて読んできました。本作が最も面白かったです。タラとマックの会話にもリズムがあって面白いし,タラの叔母ベスの存在も二人の応援団として,そして何より母親代わりの貴重な存在としての位置を占めています。そして二人の熱愛ぶりがさわやかで好感が持てる作品です。


タグ:ロマンス

ブエノスアイレスの別れ [マギー・コックス]

SHALOCKMEMO1182
ブエノスアイレスの別れ The Buenos Aires Marriage Deal 2009」
マギー・コックス 長田乃莉子





 原題は「ブエノス・アイレスの取引結婚」
 ヒロイン:ブリアナ・ダグラス(27歳)/外国客の接待会社経営/グレーの瞳,なめらかな頬,ふっくらした誘うような唇。
 ヒーロー:パスカル・ドミンゲス(41歳)/アルゼンチンの富豪
 イタリアのパレルモではなく,アルゼンチンのパレルモに馬の飼育場を含めたポロ競技用の馬牧場をもつ富豪パスカルは,婚約者ブリアナとの結婚式を1週間後に控えています。友人のベビーシッターをしていたブリアナと出会ったパスカルは一目でブリアナに夢中になってしまいます。そしてプロポーズを受け入れてくれたブリアナでしたが,帰宅したパスカルを待ち受けていた家政婦のソフィアの口から,ブリアナの出奔を聞かされたのです。「この結婚はうまくいくわけがないとだんだん分かってきたのです」という短い手紙を残して・・・。
 5年後の現在。イギリス,ウォーリックシャーのテューダー様式の歴史的建造物の屋敷で,ポロ競技用の馬の買い入れを申し出た3人の客との会議ためにイギリスを訪れたパスカルは,その会議をうまく運ぶために紳士方の世話をする会社の係としてブリアナに再会します。ブリアナの会社経営は1年半前にはかなり順調でしたが,最近では発注が少なく,この仕事がうまくいかないと,もう会社を維持していくのも難しいほど借金を抱えることになってしまう状況でした。ブリアナは5年前にパスカルの元を去って帰国した後妊娠を知り,一粒種のアダンを産み,近くに住む母の支援を得ながらシングルマザーとして事業を立ち上げていたのです。22歳で世間知らずのままアルゼンチンで気楽にいろいろな仕事をしながら暮らしていたときパスカルと出会い,恋に落ちたブリアナですが,上流階級に所属して裕福なパスカルとの社会格差を感じ,婚約した後のあるパーティでパスカルの元恋人とパスカルが派手に抱き合っている姿を見て,自分の将来を不安に思い,衝動的に出奔を決意したのでした。「濃厚なココアのような色の瞳と高い頬骨,官能的で男らしい唇のハンサムな」パスカルから,ここで何をしていると声を掛けられたブリアナは驚愕します。この週末の外国からの客がパスカルだとは予想もしなかったからです。そしてパスカルから5年前なぜ突然自分を捨てて出ていったのかと難詰するパスカルに,仕事の後で説明するからと必死に訴えるブリアナですが,仕事よりあの時の理由をきちんと説明するようにと迫るパスカル。なんとか自分を奮い立たせて接客に集中しようとするブリアナですが,一人息子アダンの存在を説明するためには長いこと自分の当時の気持ちを説明する必要があると判断したからでした。パスカルは今でもブリアナを一目見た瞬間から「マリリン・モンローのような完璧な曲線を描く」ブリアナに血を熱く騒がせる官能の香気を感じてしまう自分に驚きます。しかしあの時自分を捨てたブリアナを許す気持ちはありませんでした。そしてその夜ブリアナの部下のティナと話をしたパスカルはブリアナに子どもがいることを聞きだし,夜半にもかかわらずブリアナの部屋に押し入ってそのことを黙っていたことを非難するのでした。ブリアナは5年前のあの日,パーティでパスカルとクラウディアという元恋人との抱擁のシーンを説明しますが,パスカルの言い分は,あれは自分が誘ったのではなく酔ったクラウディアが仕掛けた戯れに過ぎないこと,そしてその時何故自分にその理由を尋ねなかったのかと逆切れします。さらに,5年間も息子の存在を知らせず,隠し続けていたことを非難するのでした。翌日会議の合間にブリアナの家に一緒に行き,アダンとパスカルは出会いを果たします。心配していたブリアナですが,初めはパスカルがアダンにママの親しい友人だと自分を紹介したことで少し安心しました。そして人見知りの強いはずのアダンもパスカルにはすぐに打ち解け,二人が親子であることは一目瞭然であることに母も気付いたのでした。仕事である会合が終了し,2日後,パスカルはアダンとブリアナを伴って,アルゼンチンに帰国します。帰国したその日にパスカルの両親と従兄弟が家を訪れます。かつてブリアナのことを全く認めずにことごとく冷たい態度を崩さなかったパスカルの母との再会を不安に思っていたブリアナですが,パスカルはブリアナを守るように常にそばにいてくれました。そしてアダンにはだれもが夢中になってしまうのでした。そして二人は改めて結婚式を挙げ,3人で生活することにします。息子のための結婚,それはブリアナにとっては納得できないことでしたが,5年前の気持ちを少しずつパスカルが理解してくれている様子が見て取れ,なにより未だにパスカルを愛し,求めている自分に気付き,ブリアナはもう一度勇気を出して見ようと思えるようになったのでした。ここにブリアナの心の成長と母としての強さが感じられるのです。そして数日後昔仲の良かったパスカルの友人夫妻との昼食の席で,ブリアナが席を立ったとき,友人夫妻はパスカルに思いがけないことを知らせるのでした。5年前のパーティでクラウディアがパスカルに言い寄ったのはパスカルの母の企てであり,今は幸せな結婚をしているクラウディアはそのことを後悔し,パスカルにも幸せを取り戻して欲しいと思っているということでした。当時のブリアナの心の葛藤を初めて知ったパルカルはあらためてブリアナを愛していこうと心に誓うのでした。
 あの時もう少し互いの立場や心の動きに注意していれば・・・。しかしその別れを経験したからこそ,現在の互いの成長を確信し,いっそう愛が深まるのだという作者のメッセージが伝わってくる暖かい感動のストーリーです。


タグ:ロマンス

禁じられた罪の味 [マギー・コックス]

SHALOCKMEMO1181
禁じられた罪の味 A Taste of Sin
7つの愛の罪 4) 2015」
マギー・コックス みずきみずこ





 原題は「罪の味」
 ヒロイン:ローズ・ヒースコート(歳)/アンティーク・ショップ鑑定士/小柄でほっそり,髪は黒でボーイッシュ,高い頬骨,菫色の瞳
 ヒーロー:ウジェーヌ(ジェーヌ)・ボネール(歳)/レストランチェーン経営者/彫りの深い顔立ち,鋭い顎,髪は深みのあるダークブラウンで所々金色,青い瞳/フランス人
 スコットランドの島にあるヒーロー,ジェーヌの館フォー・ウィンズ館で繰り広げられる男女の虚々実々の駆け引きが見物です。「SF映画に出てくるみたいな巨大なガラス張りの建物」と地元の漁師が言うフォー・ウィンズ館。一流シェフであるジェーヌの厨房は,白と銀の色調に統一され,手をかざすだけで扉の開く戸棚や冷蔵庫など最新設備満載の誂えです。創造的なフランス料理のシェフとミスマッチなこの近未来的な設備の組み合わせがいかにも複雑な心を持つジェーヌにぴったりかもしれません。やがてロンドンでのランチの時,ジェーヌの仕事一筋の心の闇を指摘して怒らせてしまったローズは,恩人フィリップからの助言を得て再びフォー・ウィンズ館を訪れ,自ら進んでジェーヌに身を投げ出すのでした。
 ここからもう一波乱起きるのかと思いきや,以外とすんなりローズはジェーヌの手に落ちてしまってあっけない幕切れとなってしまいます。あんなに強情そうに見えたローズの情けなさ,そしてもっと傲慢さが欲しかったジェーヌ,もう少しカタルシスを感じたいと思う読者にとっては,なんとなく物足りなさを感じてしまう作品でした。フォー・ウィンズ館の魅力がなかったらなんともしまりのない作品です。


タグ:ロマンス

彼だけを待っていた [マギー・コックス]

SHALOCKMEMO851
彼だけを待っていた The Man She Can't Forget 2014」
マギー・コックス 茅野久枝





大学の図書館に勤務するラーラは最近亡くなった兄の友人ゲイブリエルに13年ぶりに再会します。16歳の時,兄を訪ねてきたゲイブリエルに一目ぼれし,告白をしますがまったく子供扱いされ,あえなく失恋したのでした。そして再会してもなお,ゲイブリエルへの想いが強く残っていることに気づきます。今やウォール街の著名人となっていた投資家のゲイブリエルは弟と恋人との関係に悩み,傷心の日々を送っていたところに大学時代の親友だったラーラの兄の死を知り,イギリスに渡ってきたのでした。両親が不在のところに訪れたゲイブリエルに,ラーラは再び熱い思いを抱きますが,どうせ子供扱いされるだろうと思っていましたが,次第にゲイブリエルの傷心ぶりに気づき,慰めようとします。ゲイブリエルは昔ラーラに告白されたことなどすっかり忘れ,仕事に没頭する毎日でした,しかし美しく成長したラーラを見て欲望に気づきます。でも親友ショーンの妹という存在であることや,ラーラが兄を亡くしたばかりのところであることで,素直にラーラを求めることが出来ません。そんな二人のロマンスが次第に進展していきます。
静かに進展していく二人の関係ですが,ゲイブリエルの求めに応じてニューヨークで1週間をともに過ごす中で,喧嘩別れをしてしまう二人。しかしイギリスに戻ったラーラは妊娠していることに気づきます。自分の人生を無意味なものと自嘲気味に語るゲイブリエル。そんな彼をラーラは残りの人生をかけてあなたと分かち合いたいと愛を告げるのですが・・・。
原題は「彼女の忘れられない人」。実りにくい初恋が時を経て再燃し,身近な人の死が互いを再び結びつけようとする運命的なロマンスを描ききった秀作です。


大富豪の密かな弱み [マギー・コックス]

SHALOCKMEMO789
大富豪の密かな弱み The Tycoon's Delicious Distraction 2013」
マギー・コックス 槇 由子





スキーで骨折した大富豪ハルことヘンリー・トレヴァーンを住み込みで世話することになった介護士のキットことキャサリン・ブレッシントン。怪我のせいでイライラが募っているハルですが,そんなことは織り込み済みで手際よく介助をしていくキットに,ハルは魅力を感じます。炎のような赤毛と冴えない服装をしていても,キットの魅力はにじみ出てくるのを感じたハルでした。キットもまた,住み込みでの介助でハルとの思いがけない接近場面が増え,患者には感情移入しないという原則を守れそうになくなります。そして,思いがけずハルにキスされてからは,ひょっとしてという淡い期待もするのでした。また,母親と転々としていたため正式の高等教育が受けられず,介護士の資格しか得られなかったキットですが,その実力はヨーロッパ中にネットワークを広げている派遣会社でも,認めるほどで,キャリアを積み上げるために努力を重ねてきたキットなので,今の職を失うようなことはできないと考えていたからです。ハルもまた母を亡くし,父とも疎遠になっていて,その理由を人に話すことはしてこなかったにもかかわらず,キットには自然と話すことができたのでした。父との和解の場を,キットのすすめで父の住む田舎の領地にやってきた二人。そしてハルと父との和解がうまくいくのですが,廊下に漏れてきた親子の会話が聞こえてしまったキットの耳に,領地に戻り,それなりの人と結婚して家庭を築きたいというハルの将来設計の話が入ってきました。自分のような学歴もなく,家柄も普通で,財力もない女性がハルと家庭を築くことなどできないと,ベッドの中で涙を流すのでした。寝入ってしまったキットの夢に,誰かが部屋のドアをたたいているのが現れてきます。イギリス独特の幽霊譚になるのでしょうか?このあとあっと驚く展開があり,大団円を迎えます。
富豪と介護士のロマンスは,テーマとしてはよくありますし,特に目立った特徴のない本作ですが,読後感がほんわかしていて,疲れたときに読むには最適です。


ウエイトレスと憂いの紳士 [マギー・コックス]

SHALOCKMEMO767
ウエイトレスと憂いの紳士 What His Money Can't Hide 2012」
マギー・コックス 山口西夏





ロンドン近郊の忘れられたような町の再開発プロジェクトに協力するために町を訪れた建築家のドレイク・アシュトンは,この町で少年時代を過ごしたものの,父に虐待され,母に見捨てられた経験を持っています。かつて自分が住んでいた古い様式のタウンハウスを取り壊し,新しい建築物を建てようとしています。下見で町を訪れたドレイクはあるカフェに入り,現在の町の様子を町の人たちに直接聞こうとします。そこで彼の目に触れたのは,ウエイトレスのレイラ・ジェロームでした。レイラは現在,兄の経営するカフェでウエイトレスとして働いていますが,最近までロンドンの企業で個人秘書として働いていたのでした。しかし企業の経営者から誘惑されて捨てられ,挙げ句の果てに投資した有金をすべて失ってしまって失意のうちに兄の元に帰ってきていたのでした。レイラを一目見たドレイクは,こんな美しい人がいるのかと驚き,なんとしても親しくなろうと決意します。レイラもドレイクの瞳の美しさに惹かれますが,男性を信用した結果裏切られたばかりと言うことがあり,知らない男性には決して隙を見せまいとします。しかしドレイクの誘いを断り切れず再開発プロジェクトに対する意見を述べたり,一緒に現場を見に行ったりするのでした。
男性に裏切られたことで自分に自信を失っていたレイラにドレイクはその美しさを何度も強調します。週末をロンドンで過ごすことにした二人。しかし,ドレイクが心の奥深くに持つ幼少のときの暗い苦悩を探られようとすると,スッと心を閉ざしてしまいます。そんなドレイクの陰の部分をレイラは巧みに吐き出させ,ドレイクはついにレイラと将来を共にすることを決意するのでした。そしてレイラの家を訪れたドレイクは,そこにレイラの友人のコレットが訪ねてきており,レイラは二人のことをコレットに相談しようとしているところだったのです。プライベートなことを友達に簡単に教えてしまおうとしているのかと疑いの気持ちを持つドレイク。さて二人の関係は・・・。
レイラの優しくも前向きな姿勢がドレイクの心の凍った部分を少しずつ溶かしていく過程が素晴らしく描かれている珠玉の一作です。


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