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砂漠に囚われた花嫁 [オリヴィア・ゲイツ]

SHALOCKMEMO1066
砂漠に囚われた花嫁 The Sheikh's Claim
アズマハルの玉座 2) 」
オリヴィア・ゲイツ 中野 恵





「アズマハルの玉座」の第2弾です。第1弾の読了からかなり時間が経ってしまったので,再度前作「シークを愛した代償」を拾い読みしました。アズマハルの王座を巡る選挙。国王を選挙で決めるというのも前代未聞ですが,それぞれに特色がある中で,本作のヒーロー,ヤラル・アール・シャラーンがもっとも有力とされています。前作でヤラルの双子の兄ハイダールが愛のためにロクサーヌ・グレーソンとの結婚を選び,選挙戦から退くと宣言していたため,ヤラルの当選がかなり濃厚になってきました。兄ハイダールのこの選択を初めはヤラルは理解できませんでしたが,かつて愛したヒロインのルジェイン・モーガンがアズマハルに帰国していることを知り,にわかに愛に目覚めていきます。経済的困窮から大学進学を諦め,モデルとして働いていたルジェインは,もちろんスタイルも美貌も天下一品です。本国版ハーレクイン・ディザイアの表紙のイメージからもその美しさがうかがい知れます。しかもただ美しいだけではなく銀色の瞳をもつルジェインのエキゾチックな視線は国際的にも高く評価されていたのです。その後,富豪の夫との結婚によって大学に通って経営学などの学位を納め,今は修士への道を進もうとしているところ。頭脳と美貌の両方を持つことが,国王妃になるためには必要条件でしょうから。しかし身分的に双子の母で国を滅亡の危機に陥れ,ゾハイドの宝石をすり替えた極悪非道の王妃ソンドスの陰謀により,ソンドスの召使いだった瑠ジェインの母は,自分の娘をソンドスの魔の手から逃すためにヤラルとの交際には賛成せず,アメリカに娘を逃したのでした。アズマハルの選挙戦のゾハイドとの関係はかなり複雑で,何度読んでも文章だけで理解するのは難しいかもしれません。それでもゾハイドとアズマハルの王妃たちヨハラ,タリア,マラム,ロクサーヌとアリーヤがルジェインの結婚式の前日に集まると,それはもう素晴らしい王朝絵巻物のような壮観な集団になっています。
ヤラルもまた兄ハイダールと同じくルジェインと二人の間の息子アダムに全てを捧げようとし,愛に目覚めます。ところが結婚式の新婦入場の場面からドラマチックな大事件が起こります。新婦の誘拐? その犯人はヤラルは容易に想像できました。そう,ソンドスです。自分の母であり,これまでも許すことが多かった母の所業と,脅迫に屈せざるを得なかったルジェインの両方を果たしてヤラルは信じ,許せるのでしょうか。愛と憎しみと許しの物語。壮大なスケールで描かれたこのシリーズですが,最終巻で登場するラシッドに一体何があったのか。これも大きな興味を抱ける点です。


タグ:ディザイア
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流砂の獅子 [オリヴィア・ゲイツ]

SHALOCKMEMO1056
流砂の獅子 The Desert King
ジュダールの王冠 3) 2008」
オリヴィア・ゲイツ 杉本ユミ





本シリーズの英語版シルエット・ディザイアの表紙は3作ともヒーロー,ヒロインの素敵な絵が描かれていますが,そのエキゾチックで美男/美女の二人の姿は,往年の武部本一郎画伯の描いたヒロイック・スペース・オペラ「火星シリーズ」や「金星シリーズ」などと同じ色調,似た画風で描かれていて,とても興味深いと思いました。ちょっと検索してみると,IPAD用のデジタル・コンテンツとして画集が出されているようです。残念ながらSHALOCKはIPADを使っていないので購入は断念しましたが・・・。そして本シリーズのヒロインたちもデジャー・ソリスのように嫋やかな美女でありながら,しっかりと芯を持ち,どんな困難にも立ち向かっていく気骨と,そして愛を貫いていこうとする感情豊かな女性たちです。と同時に,凜とした貴族的な気高さというものも持ち合わせているのを感じました。
さて,本作はシリーズ最終巻ということで,ジュダールの王冠の行方が誰の手に・・・という解決編でもあります。それが原題の「The Desert King」というタイトルに現れています。そして,前作で驚愕の事実が判明したファラの妹的存在のアリーヤがヒロインとなり,尊大で頑固なカマルがもともとそうだったわけではなく,いつから,どんな理由でそうなったのかが明らかにされています。ちょっと考えれば女々しいと思われるような傷つきやすさをもった青年でもあったようです。そしてアリーヤの両親,実父,実母,養父母など複雑な家族関係とジュダールとゾハイドの関係修復にかかわる政治的,民族的問題の解決編にもなっています。
シリーズ3作の中では,やはりなんと言っても第2作目のファラ(喜びという意味)がもっともヒロインとしては惹かれますが,本作のアリーヤもまた,障害を持った子供時代を過ごし,それが誤診であったことなどが明かされ,精神医学の難しさとそれにより不幸になる可能性が否定できないという社会問題も孕んでいるのが,作者としての本作の読ませ方の特徴だろうと思います。作中,すこし難しい言い回しや議論などが随所に散見され,ロマンス小説の中にこれほど社会的な問題を含んだ作品もあまりないだろうなと思わせるぐらい,作者の医学的見識の高さや,アラブ世界独特の価値観などが克明に描かれている重厚な作品だろうとも思います。結婚披露宴でカマルとアリーヤが剣を交え合う部分などは読者の想像を超え,あたかも時代劇ドラマを見ているかのような真に迫った迫力が感じられました。蓋し傑作の一作と言えると思います。


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エメラルドの妖精 [オリヴィア・ゲイツ]

SHALOCKMEMO1055
エメラルドの妖精 The Desert Lord's Bride
ジュダールの王冠 2) 2008」
オリヴィア・ゲイツ 小池 桂





シリーズ第2作は次男シェハブのロマンスです。前作で兄ファルークが妻となるカルメンとの結婚のために王位継承権を弟に譲ったため,にわかに王位継承者になってしまったシェハブ。そして王位継承者にはふさわしい妻が,それも有力部族アール・シャラーン家との和解のための政略結婚がついて回るのです。最近になってゾハイド国のアテフ王に隠し子がいることが分かりました。しかもそれが身持ちが悪く何度も夫をとっかえひっかえしている札付き娘という評判の高いファラ・ボーモンという女性でした。ジュダール国の第2有力部族のシャラーン家とゾハイド国のシャラーン家は同じ部族。しかもゾハイド国のシャラーン家はジュダール国のマスード家を指示するという複雑な状況です。この王位継承問題の犠牲になっていくのがファラです。ファラへのプロポーズにOKの言葉を聞くまではどんなことでもしなければならないシェハブ。とかく悪い噂のあるファラに出会って,その妖精のような美しさと魅力にすっかり参ってしまったシェハブは無理やりペルシャ湾内の自分の島に連れて行き,夢のような6週間の生活を二人きりで行います。その間二人の間には離れがたい気持ちとしっかりした信頼感が築かれていきます。そしてファラの雇い主からどうしてもアメリカに帰ってくるように連絡があったときには,シェハブのプロポーズにOKを出していたのでした。ところがボスのビル・ハンソンからシェハブの正体とファラとの交際の裏に隠された政略結婚の事実を聞かされたファラは,シェハブの裏切りにショックを受け,すっかり我を失ってしまいます。正体が知られたことを知らないままファラの居所を突き止めてホテルにやってきたシェハブは,ファラが事実を知り,すっかり生きる気力すらなくしていることに,心に深い傷を負ってしまったことに気付き,動揺するのでした。そこへファラの父親であるゾハイドのアテフ王からシェハブとともに来るように連絡があります。自分をこんなことに巻き込んだ父に一言怒りをぶつけたくてやってきたファラの目の前に,自分に冷たく当たってばかりいた母のアナ・ボーモンも父とともにいたことに二重の衝撃を受けてしまうのでした。ここからがどんでん返しの大混乱が始まるのですが,それは読んでのお楽しみ。そしてシェハブも兄ファルークと同じように王位継承権を放棄し,ファラとの愛を取っていくのです。さて,王冠は無事末っ子に渡るのでしょうか・・・。
エメラルド色のファラの瞳が邦題にも生かされているのですが,ファラという名前とエメラルドの瞳と言えば,あの「チャーリーズ・エンジェル」や「六百万ドルの男」で活躍した美人女優ファラ・フォーセット・メジャースをイメージしてしまいます。ファラ・フォーセットの魅力は瞳の色だけでなく見事な金髪と抜群の運動神経のよさでしたが,妖精のような・・・というイメージではなかったですね。本作のファラは何でも思ったことを口に出してしまう純真さと,とことん人を信じてしまう人柄の良さが大きな魅力だと思います。


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千一夜におぼれて [オリヴィア・ゲイツ]

SHALOCKMEMO1054
千一夜におぼれて The Desert Lord's Baby
ジュダールの王冠 1) 2008」
オリヴィア・ゲイツ 氏家真智子





「ジュダールの王冠」シリーズ第1作です。病身になったジュダールの国王ザヘルの皇太子には二人の候補がありました。ファルークの従兄弟のタレク,そして国王を伯父として持つファルーク。ファルークの弟たちシェハブとカマルもまた公比ではありましたが,タレクと重臣たち,そして隣国の利益が絡み合って,王位継承問題は複雑化していきます。1年半前,互いに夢中になり愛し合ったファルークとカルメン・マッカーサー。3カ月だけ付き合おうと約束して愛し合い始めた二人ですが別れは早めにやってきます。ある理由からカルメンはファルークの元を去る決意をするのですが,その時タレクが密かに魔の手を伸ばしていたのでした。タレクの企てによりすっかりカルメンを疑ってしまったファルーク。しかし,カルメンは一人娘メナを出産していたのでした。カルメンには妊娠しづらい病気があったのですが奇跡的にメナを身ごもり,出産することができたのでした。しかしそのため子宮摘出手術を受けざるを得なくなったのです。カルメンとメナを見つけ出して突然ファルークが訪れてきますが,メナの存在を知らせなかったと激怒しています。そしてタレクの陰謀にもかかわらずファルークはカルメンを信用できなくなっていたのでした。メナを一目見てファルークは自分の娘であることを確信します。メナとカルメンをともに,ジュダールに連れて行き,メナの母としてカルメンとの結婚を宣言したファルーク。カルメンは自分が愛されているからではなくメナの母親だからと理由でファルークが結婚を言いだしたと思い,仕方なくこの状況に合わせていこうと思います。空港でファルークの弟たち,シェハブとカマルに出会ったカルメンはにこやかなシェハブとにこりともしないカマルに出会い,当意即妙の言い方で二人の信頼を得ます。そして何より二人はメナの愛らしさにすっかり引き込まれていくのでした。数日後に結婚。その話自体もカルメンを驚愕させたのですが,世界の何カ国もの元首たちが出席するとあって改めて自分とファルークの結婚の影響の大きさに緊張を覚えるのでした。そしてヘナには数カ国語でファルークの名前を描いたのです。ファルークへの愛に対するメッセージとして。初夜のベッドでそれに気付いたファルークは,タレクの情報が全くカルメンと関係なくでっち上げられたものであると確信します。そして男子をもうけなければジュダールの将来はないという国王の命に背き王位継承権を弟のうちの誰かに譲ると宣言します。何日もの間,二人の間の愛は深まるばかりでした。皇太子の地位を投げ打っても自分を愛してくれるファルークに幸せを深めるカルメンでした。メナももう少しで歩き出すところまで来ています。次作以降できっとメナの成長の描かれることでしょう。長いシリーズの端緒になる本作ですが,単独の作品としても十分読み応えのあるストーリー展開とヒロインの心の変化が描かれています。オススメの一作。


タグ:ディザイア
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氷のシークと情熱の花嫁 [オリヴィア・ゲイツ]

SHALOCKMEMO1053
氷のシークと情熱の花嫁 To Touch a Sheikh
ゾハイドの宝石 3) 2011」
オリヴィア・ゲイツ 富永佐知子





「ゾハイドの宝石」の最終巻です。邦訳では「ゾハイドの宝石」となっていますが,原題シリーズ名は「ゾハイドの誇り」です。もちろん「誇り」は宝石のことですが,王位継承に不可分な貴重な伝説的宝石類を指しています。さて,本作のヒロインもまた,度肝を抜く素敵なヒロインです。冷徹で容赦ないと恐れられているアール・シャラーン家の長男アムハド。全く愛に無縁のように思えるアムハドをどんな風に恋に落とすのか作者の腕の見せ所でしたが,意外や意外,冒頭からアムハドに恋している女性を登場させてしまったではありませんか。その名はマラム・アール・ワケド。宝石類の本物を盗んだ黒幕と思われているユスフ・アール・ワケドの一人娘です。宝石のすり替え事件などは全く知らないマラムは,二度の結婚の失敗の後アメリカからゾハイドに帰ってきたところでした。罪を暴くためユスフの誘拐を企てたアムハドは,娘が来たことで若干の計画の修正を迫られます。とりあえず娘を身代わりに砂漠の中の隠れ家にたどり着いたとき,周囲は砂嵐で50センチ先も見えないほどでした。それから数日間は砂嵐の中に二人きりで閉じ込められる状態になります。もちろん携帯電話などの連絡手段も役に立ちません。そしてこの間に冷たかったアムハドの心はマラムによって完全に和らげられ,もう二人とも離れることができないところまで高まっていきました。近くの洞窟での素晴らしいひとときも二人の思い出になります。ところが砂嵐がやみ,アムハドの携帯の着信をとったマラムは,父ユスフのアムハドを非難する言葉で,自分が誘拐されたことやアムハドが初めから計画していたことを知り,完全にアムハドに信頼を裏切られた思いがするのでした。父の政治にたいするコンサルタントとして働いているマラムの頭の良さ,思いやりと楽天的な明るさ,そしてアムハドに対する愛の深さは,報道されているマラムとは全く異なった姿でした。もちろん美しさも,さらにいくら言葉で虐めてもすぐに言い返してくる気の強さは,まさに皇太子妃にふさわしい能力だと言ってもいいでしょう。そして裏切られて飛びだしたマラムが父を説得し宝石類を返すと宣言するのですが,アムハドと同じく自分を利用していた父に対しても容赦なくゾハイドと隣国の平和を心配するマラムでした。そしてユスフによってついに真犯人が明らかにされます。シリーズの最も盛り上がりを見せるところですが,事後の後始末にこそ本作の,そして作者の腕の見せ所が隠されています。エピローグは1年半後。アムハドとマラムは相変わらず互いを虐め合っているかのような軽口を言い合いながら,互いの目の中には愛があふれていることを示す暖かい締めくくりをしています。第1作のヒロイン,ヨハラ,第2作のタリア・ジャスミン,そして本作のマラムと超個性的な3人のヒロインに共通しているのは,自立するだけの能力を持っていながらも愛する人の幸せを優先する愛にあふれた女性たちだということです。
本作では名前の意味が少しですが語られます。マラムは高嶺の花,ハラム(邪悪)とワザと間違えたりします。アムハドは「最も輝かしい」ですがアブガド(意地悪)などと言われたりします。こんなだじゃれめいた二人の会話や,アラビアン・ナイトのストーリーを皮肉った話しなど,アラビア語を知らなくても楽しめる話題が満載で,実に面白い作品に仕上がっています。


タグ:ディザイア
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砂漠に落ちた雫 [オリヴィア・ゲイツ]

SHALOCKMEMO1051
砂漠に落ちた雫 To Tempt a Sheikh
ゾハイドの宝石 2) 」
オリヴィア・ゲイツ 小長光弘美





シリーズ第2弾。とにかくすさまじいヒロインです。医師でありながら兄の無実の罪を購おうと弁護士に相談したところ,あっという間に誘拐され砂漠に連れてこられてしまいます。しかも男装のまま。それを救出に向かったのがゾハイド国王の次男で国務長官でもあるハーレスでした。前作で弟シャヒーンの想い人ヨハラを徹底して疑い,本人と会うまでは疑惑を隠そうともしなかったハーレスですが,本作では始め誘拐されたTJが男性だと思いヘリで脱出しようとしたところを銃で撃たれ,さらにやっと飛び立ったヘリにも銃弾が当たったために不時着。そこでTJが女性だと気付きます。そしてTJことタリア・ジャスミンにすっかり惹かれてしまい運命の人だと思ってしまうのです。兄に罪を着せられたと思い,アール・シャラーン一族を憎んでいるタリアの言うことを信じようとするのです。このことから始まり最終的にタリアもハーレスを運命の人と考えるようになるのは,この信頼でした。状況が疑わしくてもきっとこの人の言葉は信頼できると自然に思えるのは,その時点ですでに愛が芽生えている証拠,というのが作者の本シリーズでのテーマの一つのような気がします。
さて二人はヘリから必要なものだけを持ち出し,80キロ先の砂漠のオアシスまで徒歩で出発します。ハーレスが「砂漠の雫」ちゃんと呼び,か弱い女性であると思っていたタリアが,不平も言わず黙々とハーレスの指示に従いながらも,それでも強気で言い返す心の強さにすっかり参ってしまいます。タリアもまた状況をきちんと説明し,何があっても自分を守ると言ってくれるハーレスを信頼していきます。5日目にやっとオアシスに着いた二人。そこでの生活は砂漠の民の暖かい歓迎と,ハーレスの魅力を再確認していき,二人にとってハネムーンのような幸せな日々となりました。そして,兄である皇太子アムハドたち一行がヘリで迎えに来たとき,タリアは双子の兄トッド・ジョナス(TJ)が釈放されようとしていることを知り,もはやアール・シャラーン一族への憎しみは完全に消えてしまっていることに気付くのでした。
本作では,まだ「ゾハイドの誇り」とされる宝石類の贋作すり替えの犯人,黒幕は明かされません。最終巻の次作へと興味をつないでいます。どうも内部犯の可能性のみ匂わせています。
三男,次男と下から順に愛に落ちていく兄弟たち。頑固で冷徹,どうにも人付きのしない長男アムハドを愛に向かわせていくのは一体どんなヒロインなのでしょうか。


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この身をシークに捧げて [オリヴィア・ゲイツ]

SHALOCKMEMO1050
この身をシークに捧げて To Tame a Sheikh
ゾハイドの宝石 1) 2010」
オリヴィア・ゲイツ 早川麻百合





「ジュダールの王冠」「さまよえる王冠」に続く第3シリーズの幕開けです。人間関係は「ジュダール」を読んでおかないとなかなかつかめませんが,このシリーズはゾハイド国のアール・シャラーン国王の3人の息子たちのロマンスを描いています。「ジュダールの王冠」の第3作で結ばれたゾハイドの王女アリーヤとその夫ジュダール国王カマルも頻出しますし,物語の進行中重要な役割を果たしています。さて,本作のヒーローは3兄弟の末子シャヒーンです。ヒロインは王家の宝石職人を父に持ち,幼少のころからシャヒーンに憧れ続けてきたヨハラ・ナザリアンです。冴えない少女だったヨハラが長じて離婚した母親の暮らすフランスに移り,そこでセレブの身のこなしと服飾及び宝石の世界的デザイナーとしてブランドを作り,自らも長身と抜群のスタイルそして美貌を身に付け,12年ぶりに出会ったシャヒーンも彼女に気付かなかったほどの変身ぶりを見せます。そして后選びを強要されていたシャヒーンの心を射止めて全てを捧げたとき,シャヒーンもまた国王に逆らってまでも,また自分の全財産と身分を投げ打ってもヨハラを守り彼女と一生を共にしたいと願うのでした。スケールの大きな王家にかかわる秘密と,国際紛争と国内紛争を解決するために王子たちやその異母兄弟,さらにジュダール国王夫妻まで巻き込んで大事件が起こっていくサスペンスの要素とテンポの速いストーリー展開にたちまち惹きつけられてしまう傑作です。イチオシの一作。
それにしてもヨハラの美貌には圧倒されますね。アラビアン・ナイトを彷彿とさせる官能的描写もアラブならでは・・・。


タグ:ディザイア
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残酷な愛人契約 [オリヴィア・ゲイツ]

SHALOCKMEMO1045
残酷な愛人契約 Scandalously Expecting His Child
(黒い城の億万長者 2) 2014」
オリヴィア・ゲイツ 神鳥奈穂子





ブラック・キャッスル・シリーズの第2弾。珍しく日系アメリカ人のアイデンティがテーマになっており舞台も日本に設定されていて,ヤクザさんも影の存在として登場するなど,かなり調べた努力の跡がうかがえる作品です。ヒーローのライデン・クロシロが黒城雷電という日本名から付けられていることから,日本語もよく調べたと思います。ヒロインがスカーレット・デラクロワ,ハンナ・マクファーソン,カーチャ・ペトローヴァと複数の名前を持つ元組織の一員であったりと,ブラック・キャッスルの面々と同じ道をしかも仲間もなくたった一人で組織を抜け出した女性戦士であり,とてもかっこいい存在です。宿敵メドヴェージェフと差し違えようとして生命の危機にさらされながらも,組織複製能力を持つ超能力を生かして生き残り,さらに至急まで再生してしまうというのですから,ちょっとした超能力ものといってもいいですね。そういう意味では,ライデン自身もかなり第六感が優れていて,傍目にはスカーレットとハンナが同一人物であることは誰も見抜けなかったのに,ライデンだけはスカーレットが近づいただけで分かってしまうという超能力をもっていることも明らかになってきました。ブラック・キャッスルの面々は単なる殺人機械ではなく,良く活用すれば人類史上に大いなる貢献ができるニュータイプたちでもあるわけです。ロマンス部分もかなり多いですが,プチSF的なファンタジカルな作品です。


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魔法の一夜は明けて [オリヴィア・ゲイツ]

SHALOCKMEMO1005
魔法の一夜は明けて From Enemy's Daughter to Expectant Bride
(黒い城の億万長者 1) 2014」
オリヴィア・ゲイツ 藤倉詩音





オリヴィア・ゲイツの新シリーズ。犯罪組織が集めた特別な能力もつ少年たち。そのうちの一つのグループが指導教官の手引きで組織から逃れ,それぞれの才能を生かして大富豪となり,社会貢献をしていく成長譚のシリーズのようです。彼らが幽閉されていたのが「黒い城」と彼らが呼ぶ場所ですが明確な国や地域は本作では示されていません。第1作の本作はブラジル出身のナンバーズと呼ばれるラファエル・モレノ・サラザ-ルが主人公です。原題は「敵の娘から期待以上の花嫁へ」。自分を組織に売った事業家フェレイラに復讐をするため,一人娘のエリアナ(エリー)に近づいてしまったラファエル。しかし彼女が敵の娘だと知る前に実は誘因力によって惹きつけられ,恋してしまったからさぁ大変。さらにエリアナの方も父の代わりに出たくなかったパーティでラファエルと視線が合った瞬間同じように誘因力によって引き寄せられ瞬間恋に落ちるという不思議な体験を。そして遅れてやってきた父を紹介したとたん,ラファエルは逃げるようにエリアナの元を去ってしまうという出来事にわけが分からずに困惑しています。父が愛する人の敵だと知るまでにエリアナはラファエルの友人たちから引き離され,元指導者のリチャードとのみ会うことが出来ますが,ラファエルの慈善事業への多額の寄付や燃えるように熱い想いに惹かれて生涯この人だけと思った瞬間,友人たちと会話するラファエルが父を敵と思っていることを知り,怒り心頭に発してしまうのでした。しかも,父にそのことを知らず,ラファエルから財政的支援をもらわないと自分の事業が立ちゆかなくなると訴えられたエリアナは,父がかつてラファエルに対して非道なことをしたことを信じず,再度ラファエルに立ち向かうのでした。真相を父に尋ねることを承諾したラファエルですが,その時にはすでにエリアナなしでは人生が意味をなさないと思い,許す気持ちになっていたのです。そして真実は・・・。
敵同士であっても互いの存在が親への愛よりも大切に感じ,互いを守ろうとする二人の愛の強さに感動できる作品です。ロマサス風な作品かと思いましたが,全くのロマンス作品です。自分たちが名前すら失い,コードネームで呼び合う秘密結社風な兄弟たちですが,国籍も人種もまちまちながら,実の兄弟以上に強い結びつきで結ばれた彼らが一人また一人と愛する人に出会い,人間性を取り戻していくヒューマンドラマだと思います。オススメ!


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億万長者と砂漠の姫君 [オリヴィア・ゲイツ]

SHALOCKMEMO828
億万長者と砂漠の姫君 Conveniently His Princess
(愛を拒むプリンス 2) 2013」
オリヴィア・ゲイツ 富永佐知子





「彼のそばにいるとおかしな気分になるのは前からだけれど。今は本当におかしい。頭が働かず,目眩く感覚に襲われている。」という状況になったアラムとカンザ。宝石という意味のカンザの名前が,アラムにとってはまさに意味どおりの女性だった。砂漠の国ゾハイドの王族カンザはニューヨークで宝飾デザイナーとしてアラムの妹と事業を経営しています。数年前にあったときは異母姉との婚約を一方的に破った悪い男としてしか認識していなかったアラムですが,それが全く誤解で,迷惑を被ったのはむしろアラムの方だったことがわかってから,17歳の頃から元々感じていたアラムへの興味ががぜん表に出てきていたのでした。毎日のようにかかってくる電話や食事の申し込みが今ではもう楽しみになっていたのです。しかしアラムは自分にちっとも触れてこようとしないし,二人の関係を深めようという言葉も聞かれません。ただ苦しかった経験を,自分を信じて告白してくれたことにカンザはますます彼に対する想いを深めるのでした。そんなとき母国の父親から緊急連絡が入ります。そして,自分が求婚されていることを知るのです。急いで国に帰ったカンザの部屋の外からアラムが自分を呼ぶ声が聞こえるではありませんか。耳の錯覚?いえ,本当に自分の帰国から数時間も経たないうちにアラムがゾハイドの自分の部屋の外に来ているではありませんか。アラムのいうとおり手すりを乗り越えてアラムの腕の中に飛び降りるカンザ。始めてアラムに触れたカンザはその心地よさに気づきます。
しかし二人の相性を確かめ合った後に結婚話を持ちかけてくるアラムに対してカンザは「いいえ,そんなことはないわ。あなたが私に心を動かされるなんて夢にも思わなかった。だからずっとただの友達のふりをしていたのに。自分を女性としてみてくれているのにも気づかなかった。あなたにとっては色気も何もない女性なんだと思っていたの。」と答えます。異母によって「怪物」呼ばわりされ,奇抜な服装やメイクをしていたカンザが,女性としての自分の魅力に気づいていなかったのでした。しかし信頼を寄せるアラムが自分もカンザに対して同じ気持ちでいることが分かり,二人は愛を告白し合うのでした。二人の結婚式はロイヤル・ウエディングとして,歴史に残るような,というよりまさにアラビアン・ナイトのような様子です。そして事細かに描き尽くされた式の様子と,カンザの周囲の王妃や王女たちの華麗な描写。最後にアラムによって歌われるゾハイドのラブソング「エンタ・オムリ」とその後に続く大演舞会。ところが,幸せの絶頂だったカンザにアラムの妹ヨハラがふと漏らした言葉がカンザに警鐘を奏でます。「これからは,不安と疑念が心につきまとうわ。あなたと見る度に私は二人で分かち合った時間を一つ残らず思い出すわ。でも,何もかも知ってしまった以上,過去がすべて違う風に見えるのよ。私はもう,心のままに夢を見ることも出来ない。すべてが信じられず・・・。」と告げるカンザ。暗い恐怖がアラムを飲み込み息の根を止めようとしています。アラムは本当に都合のいい結婚相手としてカンザを選んだのか・・・。二人の運命は・・・。最終章では思いがけないカンザの行動,そしてアラムの行動が読者を待ち伏せています。
本作がシリーズの中でどんな位置を占めるのか,または番外編なのかわかりません。そのためには「ジュダール」以降のシリーズをすべて読んでいかないと分からないのでしょう。しかし,なんとなく総集編的な要素が垣間見えてくる作品です。


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