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偽りの婚約者に口づけを [エマ・ホリー]

SHALOCKMEMO394
偽りの婚約者に口づけを Beyond Innocence 2001」
エマ・ホリー Emma Holly http://www.mninter.net/~emmah/ 曽根原美保





原題は Beyond Innocence 直訳で「純潔のかなたに」とでもなるだろうか。 innocenceには無邪気とか天真爛漫という意味もあるので,一義的にはヒロイン,フローレンスの性格や愛に対する状態を指すのだろうが,さらには,ヒーローの弟フレディの複雑な愛の嗜好も暗に示しているのだろうか。



物語の背景は1873年イギリス。ヴィクトリア時代。風紀を重んじる時代であり,フレディのような同性愛者は社会的に多くの批判を浴びることになり,貴族階級にとってはそのような嗜好は大きなスキャンダルになる。貴族階級の女性が経済的に自立できる道は家庭教師になるか,コンパニオンとして他の貴族女性の話し相手として寄宿するか,結婚するかしかなかったようだ。そのような時代的背景もよく描かれ,ヒロインがヒーロー,エドワードと出会うのもそのような状況下であった。



表紙の女性にまず惹かれる。少女のような,それでいてどこか妖しげな雰囲気も醸し出す,これはイラストだろうか,実写だろうか。とても微妙な表情の女性が描かれている。背景はベッドに並んだ二つの枕。もうこれだけでロマンスの雰囲気は十分に伝わってくる。



弟思いで,小さい頃から弟を守ってきたヒーローのエドワード。不器用で,女性に優しい言葉をかけることは,スマートなフレディと比較しても得意な方ではないものの,ヒロインとヒーローの出会いから互いに惹かれ始め,それを認めるようになるまでの舞台設定もしっかり,巧みにできあがっており,ロマンスの王道を行っている。しかし,家族愛,憎しみ,同性愛,イノセンスなヒロインと,さまざまな愛の形がしっかりと描かれている点からしても,エロチック作家と評されているエマ・ホリーの作品の中では,出色のできだろう。


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