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シャロン・サラ ブログトップ

愛は時空を越えて [シャロン・サラ]

SHALOCKMEMO902
愛は時空を越えて The Way to Yesterday 2002」
シャロン・サラ 藤峰みちか





タイムトラベルもの?多元宇宙もの?人生を3度生き直すヒロイン,メアリー。夫で弁護士のダニエルとの間に愛娘ホープを持ち,幸せな生活を送っていたかに思えたメアリーの悩みはダニエルの両親,特に母親のフィリスに認められておらず,夫のいない間に故のない嫌みを言われ続けてきたことでした。夫はそれに全く気づかず,言い争いをしてホープとダニエルが車で道路に出たところでカーチェイスしてきた暴走車両とパトカーが夫の車に激突炎上し,死傷してしまうという痛ましい事故が起こります。その後悔を抱えたまま生きてきたメアリーが,呆然と勤務先のブティックから帰宅途中,ふと目についたアンティークショップの前を通りかかったとき,店内に入ってみて目にした指輪,それを指にはめた瞬間,周囲の空気が揺らぎ・・・。これがタイムトラベルの始まりでした。帰宅してみると夫と娘の姿が。そして再び翌朝言い争いをして夫が出て行こうとしたときメアリーはとっさに自分のみを来る前の前に投げ出し,事故を未然に防いだのでした。そして,母親の妻に対する暴言を偶然聞いてしまった夫は妻がこれまで自分の母親からそんな扱いをされていたことを知り,妻を守ろうと母親に楯突いてしまうのでした。その時,これは夢だと思っていたことが現実であるのではないかと疑いを持つメアリー。さらに再び夢から覚めてみると数年後の生活を送っていることに気づきます。2度目のタイムトラベルか?全く記憶のない小学生のホープが学校の帰りに見知らぬ男性から声を掛けられます。そしてメアリーの住む町ではホープと同年代の少女誘拐事件が起きており,ホープの同級生の父親が刑事として事件を担当していました。何気なく夕食の会話でその話を聞いたダニエルは自分の娘が誘拐犯人と接触を持ったのではないかと不安に思い・・・。ここから新たな物語が展開していきます。ホープが証言した男性の似顔絵とそっくりな男性がスーパーでの買い物の途中自分と出会ったことに驚いたメアリーが,110番(アメリカなので119番)通報すると,犯人がメアリーを殴りつけ,誘拐してしまいます。自分が何度も人生をやり直してきたのは結局この事件に関係するためではないかと考えたメアリー。事件の解決のため走り回るダニエルと刑事たち。そしていよいよ対決の時が・・・。
決して悲劇に終わらないだろうということはロマサスである限りわかってはいるものの,手に汗握る,そして犯人にも刑事事件的な裁きではなく,気の毒に思える結末が待っています。まさに癒やしの作家シャロン・サラらしい解決とエンディングが見事な作品です。


ビューティフル・レイン [シャロン・サラ]

SHALOCKMEMO900
ビューティフル・レイン Going Once 2013」
シャロン・サラ 仁嶋いずる





"Forces of Nature"3部作の第1弾。FBI捜査官テイト・ベントンと画家ノーラ・ジーン・ランドリーのロマサスです。シャロン・サラのサスペンス・ロマンスの中でも特にサスペンス色の強い作品で,狂人ストーム・チェイサーことハーシェル・インマンが活躍するシリーズの第1作となります。本作のみでストーム・チェイサーが捕まらないことで,次作への興味がさらに強くなるストーリー展開になります。久方ぶりにアドヴェンチャー風味のロマサスを読み,そもそもミステリからロマンスに読書の方向を切り替えた10年前のことを思い出しながら,一気に全部を読むことが出来ないほどの興味が沸いてきました。まさに沸騰の一作でした。リンダ・ハワードや初期のノーラ・ロバーツへの興味も再び沸き出すほどの傑作です。アメリカ南部のハリケーン,特にキャサリン台風の被害者であったハーシェルが,現代で洪水被害を受けた地域に立ち寄り,危機を逃れようとしている被害者たちを殺していくというショッキングな展開,何度もハーシェルを捕まえられる機会を得ながらもなかなか決定的な瞬間を得られずに悔しい思いをするFBI捜査官テイト・ベントンと仲間の捜査官たち。とても「ビューティフル・レイン」と呼ぶことが出来ないほど激しい雨と,ミシシッピ川の氾濫に被害を受けていく人々の生活と,避難生活を余儀なくされ,高校の体育館に避難する人々の生活が大震災の時に経験した自分の生活とリンクして共感を生むと同時に,ストーム・チェイサーの犯行である事情が少しずつわかってきて協力しながらも地元警察官たちが,ハーシェルのあざ笑うかのような見事な逃れぶりに翻弄される様が読者を引き込みます。そして幼なじみでありながら愛を全うできなかったテイトとノーラが再び故郷で事件の渦中に命の危険にさらされながらも愛を全うしていくストーリー展開に癒やしと安堵感を得られるすばらしいストーリー・テリングぶりに,作者サラの才能と見事な語り口に点をつけられないほどの感動を与えられる作品でもあります。時々神の恩寵のごとく現れるノーラの不思議な体験もサラ独特の語り口の自然さとなっており,作中テイトと父のわだかまりの解消,そしてもう一人の捜査官キャメロンと災害ボランティアのローラ・ドイルとの心の交流,さらにもう一人の捜査官ウエイド・ラケットがどんなロマンスを得られるかという興味とともにサイドストーリーとなって本作を形作っていきます。この3人の捜査官たちのロマンスが本シリーズの中核をなしていますが,周囲の人々の過去と現在が次第に絡まっていくであろう予測が,シリーズ全体を,そして狂人ハーシェルの運命がどうなっていくか,スリリングな中に強い興奮とカタルシスをもたらしてくれるでしょう。
SHALOCKMEMO900番の記念すべき作品としてすばらしい作品で出会いました。


天使を拾った夜 [シャロン・サラ]

SHALOCKMEMO683
天使を拾った夜 Royal's Child 1999」
シャロン・サラ 麻生 ミキ





 シャロン・サラの作品を読了するのは2006年12月以来になります(MEMO335)ので,5年以上前になります。
 本作も作者らしいロマサスの1作ですが,ジャスティス3兄弟の長男,ロイヤルのロマンスを描いています。前妻との間に生まれた一粒種マギーは,幼稚園に上がる前の愛らしく元気いっぱいの女の子,マギーの出産の直後になくなった妻を悼むまもなく,ロイヤルはマギーの子育てに忙殺されています。何度か家政婦兼ナニーを雇ったものの次々にやめられてしまい,ちょうど家政婦募集中だったロイヤル親娘ですが,ある雨の夜車で帰宅途中にヒッチハイカーの女性を車に乗せることがきっかけで,件の女性を家政婦として雇うことになります。幸いマギーはこの女性エンジェルに懐き,過去の雇い主たちからもエンジェルを雇っていたときの勤務態度や人柄に文句を言う人はいませんでした。しかし,エンジェルには,ヒッチハイクで移動しなければならない秘密があったのです。それは,ある男性の殺人の場面を見てしまい,そこから必死で逃げなければならなかったということでした。
 雇い主のロイヤルのぶっきらぼうではあるけれども必死に娘を育てている様子や,時にやさしく自分を守ってくれていることに気づいたエンジェルは次第にロイヤルに牽かれるものの,雇い主と雇い人という関係から一歩踏み出すことはできませんでした。一方ロイヤルもやっと亡き妻の思い出から脱却できつつあるものの,子育ての最中であり,自分の気持ちを抑えてエンジェルを見るしかなかったのです。竜巻が家を襲ったり,テレビで殺人犯の男性が連続殺人犯で自分が目撃者であることことに気づいたエンジェルの証言で,FBIが捜査を拡大したりと,様々なことが起こる中,二人の関係は次第に深まっていきます。そして,マギーが見る幻覚が次第に本当のことだとロイヤルが気づいたとき,エンジェルには最大の危機が訪れます。特に後半のサスペンスの盛り上げ方は,さすがシャロン・サラと言わせる秀作です。


危険な薔薇 [シャロン・サラ]

SHALOCKMEMO335
オフィスの花たち Turning Point 2002」より「危険な薔薇 Sudden Danger 2002」
シャロン・サラ Sharon Sala 西江璃子
D-1152/06.10/\890/267p(107p)



シャロン・サラのシルエット・ディザイア。ある日クリスティのもとに薔薇の花束とメッセージが届いた。しばらく前からストーカーからつけねらわれていたのだ。警察に通報したクリスティの家に来たのは,初恋の相手スコット。警官になっていたのだ。
”マクマーティンがクリスティのアパートについたときは午前三時だった。” すでにその時には,クリスティはスコットと一緒に家を出た後だった。
変装した婦人警官がクリスティの代わりを務めようとした矢先,マクマーティンの方が上回っていた。はたしてクリスティは襲われるのか?



オンライン書店ビーケーワン:オフィスの花たち


きみの声が聞こえる [シャロン・サラ]

SHALOCKMEMO315
きみの声が聞こえる When You Call My Name 1996/2000」
シャロン・サラ Sharon Sala 青山 梢





「ただ未来や遠くの場所の出来事が見えるというだけで、グローリーは人々から「魔女」と疎まれてきた。ある吹雪の夜、彼女は凄惨な事故の幻影を見る。「彼」が助けを求めている! そう確信したグローリーは病院に駆けつけ…。」



超能力者ものかといわれればそうでもあるが,天使のようなグローリー,朝顔(モーニング・グローリー)と呼ばれる可憐な女性と,元シールで心に傷を持つタフガイ,ワイアット・ハットフィールドのロマンスものともいえる。



コントロールできない幻視によりワイアットを助け,輸血をするグローリーだが,そのためグローリーの声がワイアットに聞こえるようになる。一方通行の超能力がもたらす効果が特異なストーリーを展開させる秀作。
「それなのに何を待っているの?」 
“君の声が聞こえるのを待っているのだと思う”
すべての事件が解決したあとに交わされる声と頭の中の声がすべてを語っている。



「時間(とき)が流れても愛のきずなが切れることはないんだよ」という台詞で締めくくられる本書は,シャロン・サラの愛のメッセージ。


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