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ハネムーン [ヴァイオレット・ウィンズピア]

SHALOCKMEMO654
ハネムーン The Honeymoon 1986」
ヴァイオレット・ウィンズピア 三好陽子





 ヴァイオレット・ウィンズピアの中編。ヒーローのイタリア貴族レンツォ・タルモンテは作曲家を職業としているというので期待して読み始めましたが,曲作りのことはほとんど語られずに,期待はずれでした。
 ヒロインのジョージア・ノーマンは牧師の家庭に育った次女で,長女が人を引き付ける魅力を振りまく美女であるのに対して,自分は父の面倒をみるために牧師館で一生を終えることを運命づけられたような存在であると考えている目立たない,純真な心をもち続けている女性です。ちょっと意地悪な見方をすれば,ぶりっこで,乙女チックな精神的に大人になりきれない女の子です。
 姉のアンジェリカに捨てられたレンツォに無理やり結婚を申し込まれ,断りきれないまま結婚にこぎつけてしまい,結婚してからも姉の存在に常におびえながら夫になったレンツォに不満をぶつけることしかできない女性ですが,映画界という派手な世界ではかえってそれが新鮮に思われてしまい,夫以外の男性からも何人か言い寄られてしまうという経験をします。それもこれも,無理やり自分と結婚してしまった夫の,冷たさと情熱の二面性のせいにしてくどくどと言い訳したりすねたりすることが物語の事件といえばいえる心理劇的要素の強い作品です。ヒロインの心の成長が語られると思いきや,それもあまり明確でもなく,読後感はちょっとすっきりしませんでした。


タグ:プレゼンツ
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