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置き去りにされた天使 [エリー・ダーキンズ]

SHALOCKMEMO1284
置き去りにされた天使 Newborn on Her Doorstep 2015」
エリー・ダーキンズ 大谷真理子





 原題は「玄関口の新生児」
 ヒロイン:リリー・ベイカー(?歳)/ウェブデザイナー/ブロンドの髪,ブルーの目/
 ヒーロー:ドミニク(ニック)・ジョンソン(29歳)/大企業重役/筋肉質の長い脚/
 異父姉が置き手紙と共に玄関に置き去りにした赤ん坊ロージー。母親ヘレンは妹リリー・ベイカーに育ててくれというメモとともにロージーを置き去りにしたのでした。ひょんなことで二人の面倒を見ることになってしまったニックは,かつて一人息子の突然死を経験し,赤ん坊に対してはちょっとトラウマがあるのですが,妹の親友リリーの様子を見るとなんとしても助けなければと思い・・・。
 親友ケイトのすすめでニックのフラットでしばらく暮らすことにしたリリーですが,突然留守にするはずのニックが帰ってきてしまいます。ここから先は終盤までリリーとニックが如何に二人の間の折り合いを付けていくかということを中心に物語が進行していきます。元妻と息子マックスを失ったことを全て自分の責任と感じているニックを,リリーは励ましながら,しかしながらその心の傷を乗り越えない限り自分とニックの関係は深まらないと考えているリリーは,二人の関係の深まりを急ぐつもりはありませんでした。どんなにニックに惹かれていても・・・。
 そしてロージーがぐずりだし熱が次第に上がろうとしていたとき,リリーは病院の前で車から降りようとするニックを押しとどめます。自分だけでロージーの面倒を見ると言われ,逆に傷つくニック。しかし,息子ばかりでなく元妻からも去られたのは自分の説明不足だったことから招いたことだと思い直してリリーを追いかけるニックですが,ドアの前でどうしてもノックすることが出来なくなります。退院後ケイトの元を訪れ二人で世話になるリリーとロージー。異父姉のヘレンが入院したためにロージーの面倒を見られなくなった事情を知ったリリーは,ニックと二人でロージーを育てるという夢を描いていたのですが,それが無理だということも感じていたのでした。さて,ニックはこのリリーの想いにどう答えていくのでしょうか。
 エピローグはごく普通の終わり方をしています。もう一波乱起きたら文句なしのイチオシになったでしょうが,もうちょっと工夫が欲しかったところです。


タグ:イマージュ
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愛までの9カ月 [エリー・ダーキンズ]

SHALOCKMEMO1208
愛までの9カ月 Bound by a Baby Bump 2015」
エリー・ダーキンズ 松島なお子





 原題は「赤ん坊の衝撃に束縛されて」
 ヒロイン:レイチェル・アーチャー(30歳)/役員秘書/ふくらはぎの曲線の美しさ,つややかな肌,長い髪
 ヒーロー:レオ・フェアファクス(?歳)/芸術家/日焼けした首,金色の無精ひげ,青い瞳
 イギリスの編集者兼小説家エリー・ダーキンズの初訳作品です。キャリアガールとしてのエリーの姿がヒロイン,レイチェルに投影されているのかもしれません。また小説家としてのエリーはヒーロー,レオの芸術家としての性格に反映されているようにも思われます。ウェブに見る本人の正面アップ画像を見ると,ブロンドの長い髪がこれまたヒロインに投影されているのかもしれませんね。本作が初訳ではありますが,短編を除きデビュー3作目?にあたるようで,作中にも登場するヒロインの会社の上司ウィル・トーマスとマヤ・ハートリー,さらにはニック・ジョンソンとリリー・ベイカーが主人公を務める作品群がトップページで紹介されています。
 さて本作ですが,一言で言うと,何事も計画を立て,計画どおりに実行していくことをモットーとするキチントサンのヒロインと,先のことまで計画して行動するより自由な発想を大切にして生きている芸術家のヒーローという対極にある性格の持ち主同士が知り合い,二人の間に電流が流れ,一夜にしてヒロインは妊娠し,その後二人がどのように生きようとしていくかということを描いた,ミスマッチカップルのあれやこれやのてんわやんわ,という内容の作品です。ヒロイン,レイチェルは少女のころに留守番をしていた家に泥棒が入り,怖い思いをして以来,両親が過保護になってしまい,そのため親の期待を裏切らないように何事にも計画を立て計画どおり行動することで安心感を得る性分になってしまっています。まさしく会社役員の秘書にふさわしい性格といって良いでしょう。一方ヒーローのレオは父と後妻である母との間に生まれ,先妻の子である兄から母子とも蔑まれ,特に寄宿学校時代は兄が率先して仲間と共にレオを虐め,それを両親は信じてくれないというみじめな生活を続け,大学からはすっかり家を離れ,開放的な海辺の家で芸術家として自立しているという生き方をしてきました。芸術家というとなにやら妖しげですが,海辺の波打ち際に打ち上げられる様々なものや流木を加工して芸術的なものを仕上げていくといういわゆる流木芸術家で,勿論絵も描きますし,家ですら自分で建ててしまうという技術の持ち主です。しかしそのような芸術家ですから,何時何分に何をするという計画的な生き方ではなく,目的に向かうと時間も食事も忘れてしまうという目的追求型の生活が中心です。互いに過去の心の傷を抱え,しかも対極にある性格形成をしてきた二人を主人公に仕立てたことで,物語に深みとすれ違いの面白さを全面に押し出したものに仕上がっています。そして,二人の愛が,努力によって互いに家族との確執を乗り越え,心の解放を実現していくという実にロマンス小説の王道にふさわしいイギリス的作品の典型とも言うべき内容になっていて,充実感あふれるオススメ作品と言えると思います。


タグ:イマージュ
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