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婚礼宮にさらわれて [ジェイン・ポーター]

SHALOCKMEMO1086
婚礼宮にさらわれて His Defiant Desert Queen
( Desgraced Cope 2 ) 2015」
ジェイン・ポーター 松本果蓮





10年ぶりのジェイン・ポーター作品の読了です。シークもので知られる作者らしく,本作もヒーローはモロッコの西南,大西洋に面した砂漠の国サイディアの国王ミカエル・カリーム。カリーム王家の責任と期待を一身に集め国の再建に努めてきた仕事一筋のヒーローです。少年のころ父が母を裏切り,母を助けられなかったことが強い後悔の原因となり愛を信じられなくなったミカエル。そして母が父に裏切られた後に頼ったのがヒロイン,ジェンマ・コープランドの父でした。ヒロインもまた父に裏切られ,さらに父が多額の使い込みにより有罪判決を受け,同時にコープランド家の名を貶め,家族が皆世間からつまはじきにされ,婚約者も自分から離れていって1年が経とうとしています。久しぶりの大きな仕事の話しが舞い込み,撮影隊と共にサイディアの海岸にやってきたモデルのジェンマがもう少しで撮影が終わるところに,ミカエルが乗り込み,姉のパスポートで入国したジェンマの法律違反を指摘してジェンマを連れ去ってしまいます。一族の長老が開く裁判の場に連れて行かれたジェンマがミカエルから告げられたのは,妻になるか7年間の服役をするかという裁判結果でした。ジェンマには選択権がなく,罰はミカエルが決めるというもの。ミカエルはジェンマを妻にすることを選択します。ジェンマの父の犯した罪の一つ,つまり自分の母との不適切な関係を罰したいという気持ちが強かったからでしょう。そして二人が向かったのは新婚の二人のためだけに作られた宮殿の中の宮殿「婚礼宮」でした。ここで作者は壮大な二人のための舞台設定を披露していきます。八角形になるように作られた八つの部屋と中庭付の華麗な宮殿「婚礼宮」。それぞれに異なった色の宝石の名前が付けられた八つの部屋で一晩ずつ,初めの8日間は新郎側が計画をたて,次の8日間は新婦側が計画をたてて合計16日間過ごすというとんでもないハネムーンのための計画です。
延々とこの16日間のことを描いていくのかとちょっとうんざりし始めたところですが,すでに初めの3日間でもうジェンマの方はミカエルを愛するようになり,先が見えてきたところでちょっと安心しました。そして互いの過去からの呪縛を逃れるには自分への許しと二人の愛の力が必要だというテーマに落ち着いていきます。ちょっと饒舌すぎる作者の作風がどうも飽きを誘っていたためしばらく作者の作品を読まなかったのですが,本作は壮大なスケールの舞台設定で愉しませてくれる秀作です。ヒロイン,ジェンマの美しさと優しさが光り,ヒーロー,ミカエルの苦悩に共感できる作品です。


タグ:ロマンス
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