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愛を夢見る家政婦 [ケイト・ヒューイット]

SHALOCKMEMO1381
愛を夢見る家政婦 Larenzo's Christamas Baby
( One Night With Consequences 14 ) 2015」
ケイト・ヒューイット 西山南海





 原題は「ラレンツォのクリスマス(生まれ)の赤ちゃん」
 ヒロイン:エマ・レイトン(27歳)/シチリア島の人里離れた山麓にある別荘の住込家政婦,エヴァの母親,外交官の娘/茶目っ気たっぷりな金色がかったグリーンの目,そばかすの散った輝く肌/
 ヒーロー:ラレンツォ・カヴェリ(歳)/会社経営者/黒髪,銀色の目,長身,筋肉質,片方の眉から顎に描けて頬に一本の傷が走っている/
 ラレンツォが別荘にやって来たのは久しぶりだった。そして弱々しくなっている彼を見ているうちに慰めたくなってしまい純潔を捧げてしまったエマ。翌朝警官が数人エマの寝込みを襲いラレンツォを逮捕すると同時にエマもまた警察の事情聴取を受けることになってしまうのでした。やっと釈放されても別荘はすでに入館禁止になっており,仕方なくエマはアメリカの姉の下で厄介になることになります。ところがあの一夜の結果,エマは妊娠していることに気付いたのです。このシリーズ(One Night with Consequences)も14巻目になりました。一夜の結果の妊娠がテーマのシリーズですが,今のところ27作目まで予定されています。とてもシンプルなテーマなのでもっと書き続けられていく可能性がありますね。
 シングルマザーであるとともに父親が終身刑で刑務所に入っている,生まれてきたこの娘をどう育てていけば良いのか。両親は離婚し,外交官の父の後をついて世界各地を周り写真を撮る生活をしてきたため,特に親しい友人もいませんし,両親を頼ることはできません。母はすでに再婚しアリゾナで生活しています。アメリカのニュージャージーに住む姉のところを頼って2年近くも姉のメーガン夫妻の狭いアパートに一室を借りて生活してきたものの,そろそろ自立した生活をしなければと思っていた矢先,アパートを訪れたのはなんと釈放されたラレンツォでした。
 クリスマスイブに生まれたのでエヴァと名付けられた娘の存在を知られてしまったエマは数日後,エヴァとともにニューヨークのラレンツォの高級フラットに移り住みます。セントラルパークを眼下に眺めるアパートで,三人の共同生活が始まります。ラレンツォの逮捕は実は彼の養父にも等しいベルトラノ・ラグーソが仕組んだ罠でした。しかし調べが進むうちに事件とラレンツォのつながりは無いことがわかり,ベルトラノは逮捕され,ラレンツォは釈放されたのでした。しかし世界各地に大々的に報道されてしまったこの事件はまだ取調中であり,世間の人々はラレンツォが本当の無実であるかどうかを疑っていましたし,エマですら,ラレンツォの無実を信じられませんでした。それは姉のメーガンも同じであり,ラレンツォを疑ってかかっているのです。「LCインベストメント」という新しい会社を興し再出発しようとしているラレンツォですが,世間の目は冷たくなかなか事業がうまくいかないようです。しかしかつて養護施設で育ち,その後路上生活を送っていた経験を持つラレンツォが子供に対しては心底やさしく,しかもナイーブで傷つきやすい心の持ち主だということを知ったエマは,すでにラレンツォを愛していることに気付くのでした。姉メーガンからの忠告でラレンツォを愛している自分が積極的に彼の心を取り戻さなければと決意し,ラレンツォの参加するパーティに同伴し,他の参加者たちがしているラレンツォを非難する噂話を耳にして,さらに愛を強くし,過去との決別をするためシチリアを再訪するようラレンツォを説得するのでした。しかし,ベルトラノと会ったラレンツォは恩人だと思っていたベルトラノが自分を完全に利用するためだけに面倒を見たことを知り,サラに深く傷つくのでした。ニューヨークに戻ったラレンツォをエマは立ち直らせることができるでしょうか。
 御転婆なエヴァの成長が三人の生活の進み具合を陰で物語っていて,快く読み進められる秀作です。「王と身代わりの花嫁(SHALOCKMEMO1195)」のヒロイン,オリビアと本作のヒロイン,エマが家政婦で外交官の娘であるという点で同じ設定ですが,少しずつ状況を変えることで二番煎じには全く感じられません。この辺が作者のうまさなのでしょうね。


タグ:ロマンス
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王と身代わりの花嫁 [ケイト・ヒューイット]

SHALOCKMEMO1195
王と身代わりの花嫁 Commanded by the Sheikh
( Rivals to the Crown of Kadar 2 ) 2014」
ケイト・ヒューイット 小沢ゆり





 原題は「シークの命令で」
 ヒロイン:オリビア・エリス(29歳)/カダールのパリの屋敷の家政婦,ピアノが特技,外交官の娘/ブロンド(キャラメル色)の髪,ブルーグレーの目/18歳で生んだ息子を養子に出した
 ヒーロー:アジズ・アル・バキール(歳)/カダールの国王,プレイボーイ紳士/漆黒の髪,グレーの目
 1月に読んだ「純潔の囚われ人(SHALOCKMEMO1151)」の解決編です。王子カリルとサリアの女王エレナの物語と同時進行で進む,カダールの国王アジズと,誘拐されて行方がつかめないサリアの女王エレナの身代わりとしてパリの屋敷から連れてこられた家政婦のオリビアのもう一つのロマンスが語られます。MB版のオリビアのモデルさんのゴージャスで豊かなブロンドの髪をもつ美女がオリビアの様子を伝えています。表紙モデルとしては今月ナンバー1の美女だと思います。さて,オリビアには語られない秘密がありました。そして人生の目標を失った彼女は,たまたま父が見つけてきたカダールのパリ屋敷の家政婦の仕事をしながら,静かに生活していたのですが,突然アジズの秘書官のマリクにカダールの首都に連れてこられ,エレナの代わりにかりそめの婚約者として民衆の前に立って欲しいと頼まれます。頼みではありますが,雇い主である王からの命令に近いものがあります。それが原題を表しています。邦題の方もこの設定のそのものズバリですから,わかりやすいタイトルを付けたものです。前作でも名前だけは登場していたオリビアですが,改めてその過去の出来事や人生が明らかになってくると,父から疎まれて人生を送ってきたアジズと,過去の傷を引きずったまま目立たないように過ごしてきたオリビアには心の傷やトラウマという共通の土壌があったのです。それが互いに秘密を少しずつ打ち明けるうちに互いを信じ,頼るようになり,ついには愛に発展していくといういかにもロマンスにふさわしい内容になっています。一人では解決しないけれども,互いに認め合い,頼り合うことにより,心の傷を乗り越えていけるという成長譚でもあり,義務や責任だけではなく愛が人生を前向きにしていくという作者のメッセージがこめられています。


タグ:ロマンス
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純潔の囚われびと [ケイト・ヒューイット]

SHALOCKMEMO1151
純潔の囚われびと Captured by the Sheikh
( Rival to the Crown of Kadar 1 ) 2014」
ケイト・ヒューイット 小泉まや





 カダール国の王位継承問題を軸にしたシリーズの第1弾です。国王アジズとの結婚のためにカダールを訪れたサリア国の女王エレナ・カラスは空港に着いたとたんに誘拐されてしまいます。情報操作によりエレナの到着は一日早く,その間隙を縫って王位を狙う現国王の異母兄カリル・アル・バキールにより,誘拐されたのでした。その狙いは身代金目的ではなく,前国王の遺言によるものでした。つまり,前国王の死後六週間以内に結婚していなければ王位を継ぐことはできないというものです。サリア国内でも女王であるエレナは枢密院議員たちからの圧力で王政そのものを否定されるかもしれず,結婚によって自分の立場を確固たるものにしなければならない事情がありました。そこで計画されたエレナとアジズの結婚でしたが,借りるに寄ってインターセプトされ,砂漠のオアシスに連れて行かれたエレナは,大切にされながらもなんとか逃げ出したいと考え,行動を起こそうとするのですが,その都度失敗し,さらに毒蛇に襲われそうになったところをカリルによって救われたり,砂嵐に襲われたりします。その都度王女としてのくじけない態度で毅然としながらも,いつしかカリルに寄りかかることが心地よいことに気付いていきます。やがて期限の日が来ますが,アジズはエレナの替わりに身代わりの女性と結婚したという情報が入ります。もう人質としての価値のなくなったエレナは,カリルに愛されたいと切実に思うようになります。エレナの方からカリルに一夜を共にしたいと持ちかけますがカリルの方もエレナに対する気持ちがこれまで女性に感じていたものとは違うことに気付き,惹かれる気持ちが強くなっていました。そして翌日,エレナとカリルは契約結婚によって互いの立場を強くしようと話し合います。カリルを伴ってサリアに帰国したエレナは枢密院議員との対決に臨み,カリルの後押しで二人の結婚を承諾してもらいます。次はエレナがカリルを助ける番。カダールへの帰国の前にパリの叔母の元を訪れたカリルは,そこで衝撃の事実に出くわします。互いの利益のために本当の気持ちを押し隠して便宜的結婚に踏み切った二人ですが政治的状況の変化によっても変わらないもの,つまり愛を手に入れるまでのロマンスです。激しさと悲しみとが交錯した場面,エピソードに思わず目頭が熱くなるオススメ作品です。カダールの王位はそのどうなるか,アジズがヒーローとなる次作が気に掛かります。


タグ:ロマンス
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想いは薔薇に秘めて [ケイト・ヒューイット]

SHALOCKMEMO1100
想いは薔薇に秘めて Virgin's Sweet Rebellion
ホテル・チャッツフィールド 12) 2015」
ケイト・ヒューイット 中村美穂





 ロミオとジュリエットに擬えたチャッツフィールドとハリントン,宿敵両家のヒーロー=ヒロイン物語ですが,ベンジャミン(ベン)とオリビアの二人はどちらも兄弟姉妹の下の方,ベンは異母兄スペンサーに,オリビアは母にそれぞれ期待に応えられなかったティーンエイジャーのころの罪悪感を持ち続けてきました。ベン32歳,オリビア26歳。互いの心の傷を打ち明けられる存在になったとき,そして自分自身を許し,未来に向かって進もうとしたとき,いや互いの愛を告白し,そのことによって過去を乗り越えようとしたとき,二人の真のハッピーエンドが訪れる,そんなストーリー展開の作品です。
 多くの作家によってテーマにされ,書き続けられてきたこのチャッツフィールド・シリーズのテーマは,「家族」。何度もばらばらになりながら,チャッツフィールドという名前とホテルという舞台で世界中で繰り広げられる家族の物語といっていいでしょう。今回の舞台になるのは,ロマンス小説では珍しくドイツです。ベルリン映画祭が開かれる冬のベルリン。そのメイン会場になるのがベルリン・チャッツフィールド。ハリントンホテルの買収を使命と考えているスペンサーの頼みで2週間だけこの映画祭開催中のホテルの面倒を見て欲しいと頼まれたベンは,家業に就かずに自分のシェフとしての腕を生かしてニースでビストロを経営しています。そして映画祭に参加しているオリビアは,大作のヒロイン役を得ようと躍起になっている女優。助演した映画の公開に来ています。しかし,手違いによりオリビアは掃除用具部屋を割り当てられてしまいました。クレームを付けた相手がホテルの責任者であるベンです。それが二人の出会いでしたが,互いに電流が走るほどの感情を抱きます。しかし二人の関係がマスコミに報道されしまうと,世間はイケメンシェフと名もない女優という評価とチャッツフィールド家とハリントン家という家同士の関係とをおもしろおかしくかき立て,さらに慣れないマスコミ取材の場でベンが取った行動が,二人の破局とさらにマスコミを賑わすことになり,ベンを追いかける秘書レベッカのリークによってオリビアへの中傷が続き,結局オリビアは大役を逃すことになってしまいます。しかしこの時,オリビアはベンを,ベンはオリビアを愛していることに気付いていたのでした。いくつかの高いハードルを乗り越え,二人は永遠の愛を誓い合えるのでしょうか。結論が描かれない本作は,余韻を残した終わり方になっています。
 SHALOCKMEMO1100となる本作。11月の月末は時間が取れなくて,ついに12月に入ってしまいましたが,7月末からほぼ4カ月で100冊,月平均25冊程度を読んだことになります。未読作が目白押しで年末まであとひと月,愉しみながら読んでいきたいと思います。


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冷たい伯爵 [ケイト・ヒューイット]

SHALOCKMEMO1091
冷たい伯爵 Count Toussaint's Pregnant Mistress 2009」
ケイト・ヒューイット 仁嶋いずる





様々なヒロインを登場させているケイト・ヒューイット2009年の作品です。今回は天才ピアニスト,アビゲイル(アビー)・サマーズ。音楽家である両親の元で育ち,演奏家としては凡庸であった父のマネージメントの下,少女のころから演奏活動で世界中を巡っているアビーですが,パリでの演奏会の時,聴衆のひとりの男性と演奏中に目が合い,そのまま演奏に集中できなくなってしまいます。演奏後控え室に男性が現れるかと期待していましたが,サインを求めるファン以外は誰もやってこず,何気なく宿泊先のホテルに徒歩で戻る途中,別のホテルのバーにふらりと入ると,なんとそこに件の男性もいるではありませんか。まさに運命の引き合わせ。意気投合しスイートまで同行したアビーですが,リュックという名前以外誰かも分からないうちに男性はアビーを残して立ち去ってしまいます。これまでピアノの演奏以外の人生を考えたことのなかったアビーですが,リュックとの出会いがその後の人生を大きく変えてしまうのでした。その後のコンサートの予定をいくつかキャンセルして演奏活動を停止したアビー。コーンウォールのケータリング業者の下で配達係として新たな人生をスタートさせます。というのもこれまで稼いできた財産を父が全て資産運用に失敗して無くしてしまい,食べていくためにはこれしか方法がなかったからです。そんなアビーが配達した先に,なんとあのリュックがいるではありませんか。報道でコンサートを辞めてしまったアビーのことを知り,移転先を探してやっと見つけ出したところでした。そして数日の間に二人の間には深い関係が芽ばえていきます。しかしリュックは決してアビーを愛しているとも,将来のことも話そうとしません。実は妊娠中の妻を事故で亡くし,その原因が自分にあると思い込んでいるリュックは,もう誰も愛せない,結婚したら相手を傷つけてしまうのが恐ろしいと思い込んでいたのでした。今度はアビーの方がリュックの元を去ります。六週間後,アビーは自分が妊娠していることに気付きます。数ヶ月後新聞の報道で「天才ピアニスト,妊娠か?」の記事でアビーのことをリュックが知り,再びコーンウォールを訪れたリュック。赤ん坊とアビーを守るため,リュックは自分の領地の農場にアビーを連れて行きます。そのとき初めてアビーはリュックが爵位を持つ富豪であることを知るのでした。本名はジェヴォーダン伯爵ジャン=リュック・トゥーサン。原題では「トゥーサン伯爵の」とありますが,苗字と爵位は違っているのが普通でしょうから,間違いではないでしょう。日常を離れ,農場でまるで夫婦のように生活する二人ですが,将来のことを話し合うことはせず,ひたすら休日のように過ごす二人でした。そして近くのシャトー・ミラボーがリュックのかつての家だったことを知り,散歩がてら訪れ,リュックのことを知ろうとするのでした。リュックの心の中に亡き妻スザンヌがまだ住んでいるのだろうか。リュックが愛を取り戻し,再び感情を表せるようになるのだろうか。そんな時,スザンヌの母がシャトーを訪れ,アビーと出会います。そしてスザンヌが亡くなったときのことを詳しく教えてくれたのでした。ところが,その時アビーは急に腹痛を訴え・・・。
ベートーベンのピアノソナタ23番f-moll「熱情」op57がストーリー全体の雰囲気を作り上げ,暗い出だしから最後は輝く天上への昇華を歌い上げる名作です。オススメの1作。


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一夜の夜におびえて [ケイト・ヒューイット]

SHALOCKMEMO835
一夜の夜におびえて His Brand of Passion
(Bryant Brothers Trilogy 3) 2013」
ケイト・ヒューイット 漆原 麗





午前中はカフェのバリスタとして,午後はアートセラピストとして独立して生活しているゾーイ・パーカーは妹の結婚式で結婚相手の兄アーロンと出逢い,その夜のうちに彼のアパートで一夜を過ごす。30歳を過ぎ,すでに過去4人の男性に裏切られ,恋愛に自信を持てないでいたゾーイにとって,アーロンとの関係も一夜限りのものとして割り切って考えたかった。ところが妊娠していることに気づき・・・。アーロンもまた,長男として父から厳しい経営者としてのしつけを受け,人を愛したり友達を持ったりすることとは無縁の生活,仕事onlyの生活を送ってきていた。ゾーイから妊娠を告げられたときもどう対処していいか分からずゾーイを傷つけるような言葉を言ってしまう。しかしゾーイの仕事や生活環境が妊婦としては過酷なものだと気づいたアーロンは,子供が生まれるまで自分のフラットで暮らさないかと提案し,ゾーイも承知する。すでにアーロンを愛し始めていたゾーイだが,アーロンにその気がないことも分かっていた。そうこうしているうちに,胎児を流産してしまうゾーイ。子宮外妊娠だった。今後子供を授かる見込みも薄いこともわかり,アーロンとの別れを決意するゾーイ。しかし,アーロンはゾーイの体を気遣い,地中海の島で2週間を過ごすことを提案する。次第に気持ちが近づいてくる二人だが,アーロンが優しくすればするほどアーロンをとおざけようとするゾーイ。ニューヨークに帰った二人は互いに求め合っていることを確認し合うのだが,その時重要なメールが入り,アーロンは会社のCEOを解任されることになってしまう。
ブライアント兄弟3部作の最終巻です。1,2巻が未読ですが,本作に時折登場する兄弟たちの様子でなんとなく,それぞれのヒーロー,ヒロインが分かります。どうやらアーロンたちの父親にかなり問題があったようですね。幼い頃から経営者の跡取りとなるように育てられ,人間性を失ってしまったアーロンがゾーイへの愛に気づくまでいろいろと努力し,ゾーイもアーロンの努力に救われていく様子が丁寧に描かれ,心温まる終焉を迎える秀作です。


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愛なき王と氷の女神 [ケイト・ヒューイット]

SHALOCKMEMO834
愛なき王と氷の女神 A Queen for the Taking? 2014」
ケイト・ヒューイット 藤村華奈美





「プリンスの冷たいキス」の関連作。王に即位したリオの兄アレッサンドロ(サンドロ)は,配偶者を得るため公爵令嬢リアーナ・アルテノと婚約します。冷ややかな表情と落ち着き,氷の女神と思わせるようなリアーナのたたずまいを,サンドロはなんとかリラックスさせようと思わずにはいられません。淡い金髪,細身で小柄ながら誇りと気品が漂う物腰,彫像のようなリアーナですが,サンドロと名前で呼んで欲しいと言ってもリアーナはなかなか陛下以外の呼び方ではサンドロを呼ぶことができません。謂わば便宜的な結婚をしようとしている二人ですが,たとえ愛がなくても結婚を続けている間は気軽な関係をしていきたいと考えているサンドロに対し,リアーナはあくまでも敬意を持ってはいても冷たい態度を崩しませんでした。実は二人は過去に一度出会っていたのです。ミラノのリアーナの父の誕生パーティで,リアーナ12歳,サンドロ20歳の時に。リアーナは8歳の時に目の前で妹のキアーラが呼吸困難になり苦しんで亡くなるのを目の当たりにした経験を持っていました。その時なにも出来ずにじっとしてしかいられなかった自分を恥じ,10年以上もそのことを忘れることが出来ないでいました。そのため,感情を表に出すことを拒否し続けてきたのでした。サンドロもまた,皇太子でありながらその務めを果たさず国を離れアメリカでIT企業を経営する生活を15年間もしてきたことに負い目を感じていたのでした。弟リオに国の政治を任せきりにして・・・。今回父の要請を断り切れずマルディニアに帰国し,王位を継ぎはしたものの,独身でいるわけにもいかず,妻帯者として複数の候補者の中からリアーナを選び婚約したのです。互いに過去のぬぐいきれない後悔の念を持つ二人は互いに質問ごっこをしながら自分の痛みを少しずつ分かち合っていきます。互いの秘密の感情を徐々に明らかにしていく過程と,同時に少しずつ互いの気持ちが近づいて行く様子が本作の中心のテーマです。そして弟リオが15年間の中でどんなに国の将来を計画的に変えようとしていたかということに気づいたとき,サンドロは王位を弟の手に戻そうと考えたのですが・・・。やっとのことで真剣に話し合いを持つことが出来たサンドロとリオ。王位を手放すことが,王妃として結婚を考えていたリアーナとの別れをも意味することを残念に思うようになった自分の変化に気づくサンドロ。マルディニアの将来はどうなるのか?
出会いは便宜的なものであっても互いに深く愛し合うようになったリオとアリス。サンドロとリアーナもまた弟夫婦と同じように愛し合い信頼し合う関係に発展するのでしょうか。エピローグでは1年後の二人の関係が語られます。愛と癒やしの優しい物語です。


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プリンスの冷たいキス [ケイト・ヒューイット]

SHALOCKMEMO801
プリンスの冷たいキス The Prince She Never Knew 2013」
ケイト・ヒューイット 藤村華奈美





国王・王妃である両親の尻ぬぐいのため,いつも自分をの気持ちを殺して国政をあづかってきた王子リオナルド(リオ)。そして,18歳の時初めて出逢い,憧れとともにリオを愛し続け,婚約者としてマスコミからの攻勢をかわし続けてきたアリス。二人の結婚式の場面から本作は始まります。本心を告げず,ひたすら仮面夫婦として結婚しようというリオと,そんなリオを結婚すれば少しでも自分を向いてくれるのではと期待しているアリスの気持ちのすれ違いが,ハネムーンとそれに続く外遊から少しずつほぐれていき,夢のような1週間を送ります。しかしアリスがたった一度大学生時代に関係を持ったマシュー(マット)との関係をマスコミがリークし,二人の関係はまたもとの冷たい関係に戻ってしまいます。さらには数年前に出奔してから一度も連絡を取り合わなかった兄アレクサンドロ(サンドロ)も帰国し,国王は,サンドロが次期国王になることを宣言します。自分が10年以上も耐えてきたことが認められず,アリストの結婚生活も終わりになる,そんな急な展開で落ち込んでいるリオの元をアリスが訪れ,政略結婚を愛にあふれた本当の結婚にしたいとリオを説得するのですが・・・。果たして理央の気持ちはアリスの気持ちに近づくのでしょうか。ハネムーンでの,初めは気まずかった二人きりの旅行が次第に幸せなものに変わっていくところや,互いに愛に傷ついた心を認め合う二人の気持ちの変化が,哀愁を帯びつつも,美しく描かれた秀作です。


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孤独な狼に焦がれて [ケイト・ヒューイット]

SHALOCKMEMO722
孤独な狼に焦がれて ウルフたちの肖像 8 Lone Wolfe 2011」
ケイト・ヒューイット 柿沼摩耶





シリーズ最終巻。ウルフ館の兄弟妹たちで残ったのは,長男のジェイコブ。父ウィリアムから暴力を受けていた妹アナベルを守るために誤って父親を死に至らしめてしまった後悔と,その後ウルフ館を去ってしまったことで兄弟妹たちから恨まれているという自責の念,そして,それ以降毎晩のように訪れる悪夢との戦い。そんな苦しみを知り,ジェイコブの心を救おうとするかつてのウルフ館の庭師の娘モリー・パーカー。
イタリア留学から戻ったモリーがウルフ館で出会ったのは,ジェイコブだった。しかし最初ジェイコブはモリーを覚えていなかった。そんなモリーに,ウルフ館を修理するためジェイコブは,庭のガーデニングのいっさいを任せると提案し,未払いだったモリーの父親への報酬と含め,巨額の資金を提供する。しかし,モリーが欲しかったのは,金額だけでなく,ウルフ館への愛着と幼い頃その後をつけ回していたジェイコブへの思慕だった。
一方,ジェイコブは,少女から大人に変わっていたモリーが,ガーデナーの汚れた作業着のままでも美しく,すばらしい感性の持ち主であることに気づき,いつしか二人の気持ちは互いを求めるようになる。
ここまでは,シリーズ最終巻としては当たり前の展開のように思う。その後なんらか大きな転回があり,兄弟妹たちが勢揃いして大団円へと向かっていくのかと思ったものの,さほど大きな事件もなく,ひたすら二人の心象風景にとどまり,ジェイコブとモリーの結婚式というありきたりのイベントで兄弟妹たちが集まるという無難な展開に落ち着いてしまっている。
単品としてのできとしては悪くはないのだが,シリーズ最終巻としての迫力がもっと欲しかった。


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エーゲ海の花嫁 [ケイト・ヒューイット]

SHALOCKMEMO592
エーゲ海の花嫁 The Greek Tycoon's Convenient Bride 2008」
ケイト・ヒューイット 深山千尋





直訳すれば「ギリシャの大富豪の便宜的な花嫁」と,そのとおりの内容で,全くひねりも何もありません。
幼いころ母親から捨てられ,父親と同じように義務と責任を重んじ愛は人を弱いものにすると思い込んだヒーローが,友人に預けられた赤ん坊を連れて,ウェールズからギリシャへやってきたヒロインに一目ぼれし,そして,マスコミから逃れると称してナクソス島へと移っていき,自分の甥の子供かどうかの結果が分からないうちにヒロインにプロポーズしながらも,「君を愛することはできない」と頑なに自分の心を偽っているものの,ヒロインの愛を信じる暖かい心に,やがては愛をとりもどしていくというお話しです。
 「ナクソス島のアリアドネ」のギリシャ神話の解説・蘊蓄がもう少し述べられるのかなと思いましたが,それも一瞬でした。


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