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臆病な女神 [パトリシア・F・ローウェル]

SHALOCKMEMO327
臆病な女神 A Scandalous Situation 2004」
パトリシア・F・ローエル 美琴あまね





アイアンサは心の扉を閉ざして生きている。今日も雪が降りしきる中、出かけた彼女は、足を滑らせ斜面を転がり落ちてしまう。通りがかりの紳士が、雪まみれのアイアンサに手を差し伸べた瞬間、彼女は紳士にピストルを向けた…!
 若い頃,数人の男に襲われ,心に傷を負ったヒロインのアイアンサ・キースレイ。1801年のことだった。犯人は分からず,赤いマスクだけが記憶に残る。その時アイアンサは18歳。ということは,アイアンサは1783年生まれか。
6年後の1807年冬。乗っていた馬車が雪でスリップして立ち往生し,雪崩に巻き込まれそうになったところを救ったのは,ダンカン男爵ロバート・アームストロング。
インドから帰ったばかりで,マハラジャの息子ヴィジャヤ王子やいとこのサム・ブロートンなど,仲間との生活を始めたばかりだった。悪天候のため,アイサンサは自宅に帰ることが出来ず,数日ダンカン男爵の城に留まることになる。
若い未婚の女性の名誉を傷つけることになるのを恐れた男爵はアイアンサとの結婚を父ロズリー卿に申し出る。知的で美しく,妖精のようなはかなさを持つアイアンサをとにかく蝶に触れるように少しずつ心の傷を溶かそうとする。自分の感情を抑えることで自分の正気を保とうとするアイアンサの心の壁を崩すため,男爵は全霊を尽くす。
そんな二人に脅迫状が届けられ,アイアンサと周囲の人々に不幸が次々に襲いかかる。犯人はいったい誰か。サスペンスとロマンスが交錯し,最後まで一気に読ませる傑作。
時代背景はナポレオンが正にフランスからヨーロッパ全域まで支配しようとする時期。
時代的背景も含めながら,不気味な見えない恐怖と,一人の女性の心の氷を溶かしつつ愛を高めようとする我慢強いダンカン男爵。人物造型が実に見事!

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