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12月閲覧履歴と2016年イチオシまとめ [toppage]

2016年もいよいよ幕を閉じました。一年のまとめをしたいと思います。昨年2015年は年間309冊59,795ページと過去最高の読了分量でしたが,さすがにその記録を超えることはできませんでした。
まずは12月分のまとめです。
今月は31日間で16冊の読了でした。

さて今月の閲覧履歴のベストスリーは,
1位 シチリア大富豪の誤算
  リン・グレアム SHALOCKMEMO1379
2位 秘書の報われぬ夢
  キム・ローレンス SHALOCKMEMO1383
2位 天使のための契約結婚
  アマンダ・チネッリ SHALOCKMEMO1385
となりました。2位3位は12月31日午後5時時点では同数です。



今月のイチオシ作品は,読了順に,

○ シチリア大富豪の誤算
 リン・グレアム SHALOCKMEMO1379
○ 無垢なカナリアと王子
 ミシェル・スマート SHALOCKMEMO1382
○ 秘書の報われぬ夢
 キム・ローレンス SHALOCKMEMO1383
○ 君主と砂漠の秘め事
 シャロン・ケンドリック SHALOCKMEMO1384
○ 静かに愛して
 ダイアナ・ハミルトン SHALOCKMEMO1387
○ 白いベールは偽りの色
 スーザン・フォックス SHALOCKMEMO1392
○ 国王と寵愛なき愛人
 タラ・パミー SHALOCKMEMO1394
の7作となりました。グレアム作品とローレンス作品は閲覧数とも合致しています。アマンダ・チネッリはまだ作品数も少なく,これからの活躍が期待されますが,今回はイチオシまではいきませんでした。
しかし,今月は秀作が多かったように思います。

つぎに2016年全体のまとめをしたいと思います。
読了冊数は265冊で51,164ページとなりました。

今年のイチオシ作品62冊を以下にまとめます(読了順)。
(1) プリンセスの恋愛レッスン(サンフィリペ公国 1)
   サンドラ・ハイアット SHALOCKMEMO1132
(2) 赤毛のアデレイド
   ベティ・ニールズ SHALOCKMEMO1140
(3) 地下室の令嬢(永遠の愛をこめて 4)
   ベティ・ニールズ SHALOCKMEMO1150
(4) 赤い薔薇とキス
   ベティ・ニールズ SHALOCKMEMO1153
(5) かりそめのプリンセス
   ジュールズ・ベネット SHALOCKMEMO1157
(6) 異端のギリシア大富豪
   レベッカ・ウィンターズ SHALOCKMEMO1159
(7) ねじれた愛
   アビー・グリーン SHALOCKMEMO1167
(8) 伯爵との一夜のあとで
   ジェシカ・ギルモア SHALOCKMEMO1170
(9) 心の扉
   エマ・ダーシー SHALOCKMEMO1173
(10) ジャスミンの罠
   エマ・ダーシー SHALOCKMEMO1175
(11) 花嫁の悲しい嘘
   メイシー・イエーツ SHALOCKMEMO1180
(12) 再会は甘い苦しみ
   マギー・コックス SHALOCKMEMO1183
(13) シンデレラは似合わない
   シャロン・ケンドリック SHALOCKMEMO1187
(14) 不思議な遺言状
   エマ・ゴールドリック SHALOCKMEMO1188
(15) 今だけはこのままで(情熱を知った日 1)
   ルーシー・モンロー SHALOCKMEMO1190
(16) 5週間の仮面夫婦
   キャロル・モーティマー SHALOCKMEMO1197
(17) 彼女が大人になるまで
   ダイアナ・パーマー SHALOCKMEMO1199
(18) 砂の城のシンデレラ
   クリスティン・リマー SHALOCKMEMO1210
(19) 夢から覚めた花嫁は・・・(ウエディングドレスの魔法 2)
   キャット・キャントレル SHALOCKMEMO1211
(20) ギリシア富豪と愛の結晶
   ジュリア・ジェイムズ SHALOCKMEMO1221
(21) 遅咲きの花と貴公子
   リズ・カーライル SHALOCKMEMO1233
(22) 授かりし受難(噂のギリシア大富豪 1)
   リン・グレアム SHALOCKMEMO1239
(23) 伯爵に捧げるセレナーデ(3姉妹シリーズ 1)
   キャロル・モーティマー SHALOCKMEMO1242
(24) 後見人に愛のソネットを(3姉妹シリーズ 2)
   キャロル・モーティマー SHALOCKMEMO1243
(25) 伯爵の悪戯なラプソディ(3姉妹シリーズ 3)
   キャロル・モーティマー SHALOCKMEMO1244
(26) 愛は一夜だけ
   キム・ローレンス SHALOCKMEMO1248
(27) 君なくて
   エマ・ダーシー SHALOCKMEMO1252
(28) はねつけられた愛
   サラ・モーガン SHALOCKMEMO1254
(29) 婚約のシナリオ
   ジェシカ・ハート SHALOCKMEMO1263
(30) 君の声が聞きたい
   ジャスティン・デイビス SHALOCKMEMO1264
(31) デイジー・メイ
   エマ・ダーシー SHALOCKMEMO1266
(32) ナニーの秘密の宝物
   キャット・シールド SHALOCKMEMO1271
(33) シンデレラになった家政婦
   マリオン・レノックス SHALOCKMEMO1272
(34) 公爵と内気な乙女
   クリスティン・メリル SHALOCKMEMO1280
(35) 薄幸のシンデレラ(ギリシアの花嫁 2)
   レベッカ・ウィンターズ SHALOCKMEMO1282
(36) 灼熱の足枷
   メイシー・イエーツ SHALOCKMEMO1285
(37) ひと夏かぎりの情事
   マギー・コックス SHALOCKMEMO1289
(38) 情熱の罠
   リン・グレアム SHALOCKMEMO1293
(39) 鷹王と純潔の踊り子(大富豪の結婚の条件 4)
   アンディ・ブロック SHALOCKMEMO1298
(40) 億万長者の残酷な求婚
   モーリーン・チャイルド SHALOCKMEMO1308
(41) 花嫁の告白
   フィリス・ホールドーソン SHALOCKMEMO1311
(42) 闇に消えた花嫁
   モディーン・ムーン SHALOCKMEMO1319
(43) 大富豪と望まれぬ娘
   アリスン・ロバーツ SHALOCKMEMO1322
(44) 黒猫
   キャロル・モーティマー SHALOCKMEMO1328
(45) 偽りの義妹
   フィリス・ホールドーソン SHALOCKMEMO1331
(46) プリンスの望まれぬ花嫁
   キャット・シールド SHALOCKMEMO1332
(47) 嫉妬
   シャーロット・ラム SHALOCKMEMO1338
(48) 六月の贈り物
   エリザベス・バーンズ SHALOCKMEMO1339
(49) 悲しいすれ違い
   サブリナ・フィリップス SHALOCKMEMO1353
(50) 領主を愛した代償
   リン・グレアム SHALOCKMEMO1359
(51) 思い出のなかの結婚
   キャスリン・スペンサー SHALOCKMEMO1363
(52) 億万長者と無垢な家政婦
   ジェニー・ルーカス SHALOCKMEMO1364
(53) 奇跡を授かったシンデレラ(ザヴィエラの花嫁 1)
   スーザン・メイアー SHALOCKMEMO1368
(54) 愛なき一夜の贈り物
   クリスティ・ゴールド SHALOCKMEMO1369
(55) 蜂蜜より甘く(バックホーン・ブラザース 1)
   ローリー・フォスター SHALOCKMEMO1371
(56) シチリア大富豪の誤算
   リン・グレアム SHALOCKMEMO1379
(57) 無垢なカナリアと王子
   ミシェル・スマート SHALOCKMEMO1382
(58) 秘書の報われぬ夢
   キム・ローレンス SHALOCKMEMO1383
(59) 君主と砂漠の秘め事
   シャロン・ケンドリック SHALOCKMEMO1384
(60) 静かに愛して
   ダイアナ・ハミルトン SHALOCKMEMO1387
(61) 白いベールは偽りの色
   スーザン・フォックス SHALOCKMEMO1392
(62) 国王と寵愛なき愛人
   タラ・パミー SHALOCKMEMO1394
 こうしてみると,やはり大御所キャロル・モーティマー,エマ・ダーシー,ベティ・ニールズなどは充実した作品を残していますね。
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国王と寵愛なき愛人 [タラ・パミー]

SHALOCKMEMO1394
国王と寵愛なき愛人 The Sheikh's Pregnant Prisoner 2016」
タラ・パミー 東 みなみ





 原題は「シークの身ごもった囚われ人」
 ヒロイン:ローレン・ハンビー(?歳)/ニューヨークの救急科看護師/ふっくらした官能的な唇,黒い目,黒髪,はっとするような顔立ち,雪花石膏のような肌,長身,ダイヤモンド好き/
 ヒーロー:ザフィル・イブン・ラシッド・アル・マソード(?歳)/ベーラート国王/身長190センチ,唇から左耳にかけて傷跡,黄褐色の瞳/
 一夜の深い関係ののち,夜が明ける前にベッドから立ち去った男性ザフィルが,実は中東の実質的国王であり,しかもその子を身ごもってしまったことを知った救急科看護師のローレン。相手が国王であろうがなかろうが自分の意見を正直に言ってのける率直さがザフィルにとっては新鮮で惹かれてしまう要因の一つでもありました。もちろんローレンの美貌にも大いに惹かれているのですが。父国王が病に倒れ,後を継いだ異母兄が国をめちゃくちゃにしたあげくに亡くなってしまい,今ザフィルは国内の紛争と疲弊した国民の生活を第一に考えなければなりません。ニューヨーク滞在で知り合ったローレンと二カ月間の交際ののちつかの間の関係を結びはしましたが,国に呼び戻され,その後はすっかり国王の代理としての仕事に追われていたのです。ローレンは風貌からして黒髪,黒い目とちょっと東洋系の雰囲気を持った女性のようです。故国ベーラートの知り合いの娘ヒューマはローレンと知り合いであり,その関係で出会った二人ですが,互いに強く惹かれるものがあり,結局深い関係になったのでした。「ザフィルにとって,私は都合のいい女に過ぎなかった。でも今は事情が違う。子供の幸せがかかっているから。」とベーラートを訪れたローレン。「一国の統治者であるザフィルの優先順位の長いリストに私は入っていない」「両親に苦しめられて育った」ローレンは産まれてくる子供を守るためなら何でもしようという気持ちでいたのです。そしてザフィルの答えは?「子供のために一番いいことを考え・・・。僕の妻になってくれ」というワケで二人は夫婦になるのですが。ローレンはどうしても結婚の理由が納得できなくなっていきます。「愛」を認めようとしないザフィル。それでもローレンに惹かれていることは間違いないのです。ローレンはそんなザフィルの葛藤が自分の生い立ちから来ていることに気付き,彼を虐げてきた父との和解を提案するのですが,ザフィルはそれを拒みます。仕方なくニューヨークに逃げ帰るローレン。そしてしばらくして訪ねてきたのは,なんとあの人でした。
 互いに不幸な生い立ちを背負いながら,それに負けずに互いを大切に思い,過去を乗り越えようとしていく若い二人がなんとも愛おしくなってしまう秀作です。10月刊のHQロマンスは未読作品が多くなってしまい,積ん読状態だったので,まず好きなシークものを手にとってみました。HQ版もMB版も表紙が素敵です。MB版はNYを,HQ版(含邦版)は中東をイメージしており,そんなところにも二つの国の交流が感じられて興味深いものがあります。


タグ:ロマンス
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富豪が拾ったウエイトレス [シャロン・ケンドリック]

SHALOCKMEMO1393
富豪が拾ったウエイトレス The Billionaire's Defiant Acquisition
( Wedlocked 59 ) 2016」
シャロン・ケンドリック 山科みずき





 原題は「富豪の反抗的な拾得物」
 ヒロイン:アンバー・カーター(24歳)/令嬢/日焼けした長い脚,黒髪,小さな鼻,血色の良い唇,濃いまつげ,エメラルド色の瞳/
 ヒーロー:コナル・デヴリン(35歳)/実業家/黒っぽい髪,濃いブルーの瞳,アイルランド訛りの深みのある声,金色に輝く肌,筋肉質の長い脚/
 ちょっと訳しにくい「acquisition」ですが,邦題はうまい訳ですね。MB版のヒロインの長く美しい濃い褐色の髪,そして抜群の女性らしいプロポーションは,邦版(HQ版)のちょっと大人びた後ろ姿よりずっとアンバーの様子を伝えていると思います。Best_Imageの一つといってもいいでしょう。「ウエイトレス」かと思いきや,ヒロインは我が儘娘でした。しかし両親の父に捨てられた母親の男性遍歴,5度の結婚をした父親や異母兄の存在から逃れるため,わざと遊び人と周囲に思わせることが必要だったアンバーの不幸な生い立ちが次第に明らかになるにつれ,これまた赤貧の中から身を持ち直し,アンバーの父の支援や義兄の友情によって富豪となったコナル・デヴリンという二人がとが恋に落ちていく,ベストカップルとなって行く過程がとても面白く感じられました。シンデレラストーリーではなく成長譚であるところに本作の秀逸さがあると思います。「あなたは空っぽになった私の殻に何かがあることに気づかせてくれた」というアンバーの言葉,そしてコナルの「僕が馬鹿だったということを君に分かって欲しい。そう,僕が傲慢で,頑固で,目先のことしか見えず,一番素晴らしいものが指の間からこぼれ落ちるのを傍観していたことを」という言葉に本作のエキスが凝縮されています。読んで損のない作品です。


タグ:ロマンス
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白いベールは偽りの色 [スーザン・フォックス]

SHALOCKMEMO1392
白いベールは偽りの色 An Arraged Marriage
( Cowboy Grooms Wated 1 ) 1998」
スーザン・フォックス 高杉啓子




HQSP-129
16.11/¥540/200p

I-1281
99.10/¥640/156p


 原題は「ある準備された結婚」
 ヒロイン:アリソン(アリス)・ランカスター(?歳)/ボランティア活動をする裕福な娘/肩まで伸びた金髪,青い瞳,小柄,洗練された気品/
 ヒーロー:ブルー・サムナー(?歳)/牧場主/180センチ以上の長身,黒髪,濃い青い瞳/
 冒頭数ページにわたってヒーロー,ブルー・サムナーの生い立ちが記されています。こんな冒頭も珍しいですね。四歳で母親を亡くし,アル中の父親には面倒を見てもらえず,14歳で学校を退学し,自分の力一つで牧場を買い取って働きづめで生活してきたブルーは,買い取った牧場から石油が見つかったことで一気に富豪の仲間入りをしますが,上流社会のマナーを一切知らず,なかなか社会に受け入れてもらえないことが唯一の悩みとなっています。そこで考えついたのが,上流社会に属する女性と結婚することでした。一方アリソン・ランカスターは両親を亡くしたものの銀行家の伯父夫婦に引き取られ,それなりに良い育ちの娘として教会のボランティアや病院に入院中の子供たちの面倒を見るボランティアなどをして暮らしていましたが,伯父の銀行に勤めたアリソンの大学時代の友人ジョン・ブレイクが銀行のお金を着服して離職してしまい,銀行経営が危なくなってしまったことを伯父に責められ,ブルー・サムナーとの結婚しか解決する道はないと脅されます。伯母のペチュラ・ランカスター・ウォレスは夫に何も言えずひたすら耐える従順な妻でしたがアリソンを実の娘として可愛がってくれていました。お金で自分はブルーの元に売られるのだということは事実でしたが,愛のある結婚を望んでいたアリソンは一度はブルーの申し出を断るのですが,執拗な伯父の要求と,もうこれ以上手がないと考え,数日後に結婚の申し出を受けることにします。やがて夫となるブルーを愛せるようになるかも知れないと淡い期待を持って・・・。「僕は裕福な家に育ったわけではないし学歴もない。だが暮らしは安定している。信頼できる働き者で,誠実で,真面目な男になる。子供たちの良き父親,貞淑な妻の良き夫にもなる。」というのがブルーのプロポーズの言葉ですが,アリソンは9歳の時に事故で亡くなった両親の愛に溢れた姿を目にしていたので,自分もそんな結婚をしたいと将来を描いていたのでした。それに対して愛はおとぎ話だとするブルーの言葉に心がオレそうになりながらも仕方なしの結婚に同意せざるを得なくなったのです。ブルーはそれに対して「僕と伯父さんとのビジネスは,キミとは全く関係のないことだ」と言います。実はかつてブルーはアリソンが小さい子供が転んで怪我をしたのを懸命に慰め手当てをしていた様子を見て,その時からアリソンに憧れていたのでした。しかもアリソンの伯父チャールズ・ウォレスの銀行に何度も融資を願い出ていたのに一顧だにされず,他の郡の銀行まで行ってやっと資金を借りることができたという曰くがあったのです。そんなチャールズへの復讐という気持ちもあったのではないかと読者に匂わせます。しかしよく読むと自分にはなかった育ちの良さと天性の優しさや上品さというアリソン本人の持っている美点,さらには美しさをブルーは求めていて,お金を理由にその機会を利用しようとしたことがわかります。盛大な結婚式を挙げた二人ですが,新婚旅行でも二人は楽しい時を過ごしつつもアリソンの純潔は守られていました。そして旅行から帰ったふたりを待ち受けていたのは伯父伯母夫婦。伯父チャールズはなんとかブルーの経済的支援を期待して押しかけてきたのでした。アリソンはこれまでの協会や病院でのボランティアを続けながらなんとかブルーのことを知ろうとしますが,純潔を捧げた後もブルーはまるでアリソンを避けるかのようにアリソンが目覚める前に仕事に出かけ,アリソンが寝た後に帰ってくる生活を繰り返しているのです。ブルーの次の望みはアリソンの妊娠と出産でしたが,アリソンはピルを飲んでおり,そのことをブルーには黙っていました。あるときアリソンのバッグを落としてしまい,その時こぼれでたピルを見つけたことからブルーはアリソンとの別れを考え始めるのですが・・・。やがてチャールズ伯父の浮気と隠し子の存在を知ったペチュラ伯母が伯父と口論になり伯父に暴力を振るわれるということが起こります。ランカスター家の家政婦マーサのとっさの機転で大事にはならずに済みますが,それを知ったアリソンは警察にも届け,さらに伯母とマーサを牧場に連れてきます。ブルーに相談せずにそんなことをしたアリソンが伯母のことばかり気にかけることに嫉妬したブルーですが,そんな自分の気持ちをもてあましてしまいます。そして伯母に対する優しい心遣いを知ったアリソンはすっかりブルーを愛していることを告白するのですが,ブルーは愛を否定するのでした。やがて敷地内のブルーが育った貧しい小屋に連れて行かれ,自分は愛するに値しない男だというブルーの言葉が,アリソンに強い決意をもたらすのです。
 HQSP版にしろHQB版にしろ表紙に描かれた長い金髪と卵形の美しい,上品な顔立ちがアリソンの姿を伝えています。その純粋で愛に溢れたキャラクターはまさに完璧な女性像でしょう。無骨で寡黙な働き者のブルーが妙にかわいく思えるのも作者の見事な描写からだと思います。読後感の爽やかなイチオシ作品です。


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ネプチューンの娘 [アン・ウィール]

SHALOCKMEMO1391
ネプチューンの娘 Neptune's Daughter 1987」
アン・ウィール 江口美子




HQB-781
17.01/¥670/200p

R-0738
90.03/¥570/155p


 原題はそのまま
 ヒロイン:ローリアン・ブラッドフォード(26歳)/ファッションデザイナー/ほっそりした長身のモデル体形,長い髪/
 ヒーロー:オリバー・ジェームズ・ソーンハム(37歳)/ホテル経営者/長身,豊かな黒い髪,黒い真っ直ぐな眉,高い鼻,豊かな唇,/
 13年前,13歳の時に表れたハンサムな男性,オリバー。野生児のように暮らしていた,まだ幼かったローリアンはオリバーに憧れの気持ちを抱きますが,やがて父がオリバーの提案に従って自分をイギリスの寄宿学校に入れるという噂を聞きます。そして父は海に落ちて亡くなり,父の島と我が家だった美しい屋敷はオリバーの手に渡ってしまったのです。寄宿学校を卒業したものの身寄りのないローリアンはどこへ行ったら良いのか分かりませんでしたその時手をさしのべてくれたのが学校の校医をしていたビル・リングフィールドとバーバラ夫妻が彼女を引き取ってくれ,三人の男の子と一人娘と同じように自分たちの子供として育ててくれたのでした。やがて,ローリアンはデザイナーとして活躍の道を見出し,今年の最優秀デザイナー賞を皇太子妃からもらうという栄誉を得るまでになったのでした。明日からは恋人のロバートと2週間の休暇を取る予定でいますロバートは行き先をどこにしたか教えてくれませんでしたが,まさか彼女の育ったカリブ海の島の近くであるアンチグア島だったとは思いもしませんでした。今自分が住んでいた島がどうなったかという興味も多少手伝って,飛行機に乗り込もうとしたとき,ロバートの家から連絡があり家族が病に倒れたというのです。一人で旅に行くことになったローリアン。彼女は密かにロバートのいない旅を楽しみにし始めます。彼にも明かしていない自分の幼少の頃の島を一人で探索に行けると思ったのでした。もう一つ彼女が密かに計画していたのは,授賞式の前にハッチャーズ書店で出会い,食事を共にしようとしたハンサムな男性,それが自分と父を島から追い出したオリバー・ソーンハムだったことを知り,オリバーに復讐できるのではないかという気持ちも多少あったのです。そしてかつて憧れたオリバーが今でも自分の中の女性の部分に大きな影響を与えることに気付き,ロバートとでは得られない感情をオリバーには感じることに戸惑ってもいたのでした。島に行ってみると,私有地への不法侵入ということで警備員に捕まり,オリバーの元に連れて行かれてしまいます。そしてそのまま島に留まるように命じられてしまいます。島は高級リゾートに生まれ変わり,セレブな人たちが留まる楽園に変えられていました。そしてオリバーが父の記念碑を建てたり,かつて住んでいた古びた建物をそのままに内装を含めて見事に改装し,大切にしてくれていることを知り,復讐の念が自分の勘違いであったことを知るのでした。もはやオリバーに対する思慕の念を留めることはできなくなりますが,数日間のオリバーとの付き合いもマスコミに知られてしまえば,やがてオリバーにも自分にもスキャンダルになること,そして大西洋を挟んで遠く離れた二人の生活根拠地を互いに離れられないことから,二人に将来はないと考えたローリアンはオリバーが出張で出かけている間にイギリスに戻ってしまうのでした。
 かつて有名な画家が描いたローリアンの肖像「ネプチューンの娘」が野性的で素朴で美しい少女の姿のまま今でも島の屋敷の壁面にかかっていたり,ローリアンの純粋な心と成長してさらに美しくなった姿とが見事に対比的に描かれた楽園の物語です。


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シンデレラの十年愛 [スカーレット・ウィルソン]

SHALOCKMEMO1390
シンデレラの十年愛 The Prince She Never Forgot 2015」
スカーレット・ウィルソン 川合りりこ





 原題は「彼女の忘れられない王子」
 ヒロイン:ルビー・ウェザースプーン(29歳)/言語療法士/ダークブラウンの目,ピンクの唇,女性らしい曲線を帯びた体型とすんなりした脚/
 ヒーロー:アレクサンダー(アレックス)・ド・カステラン(34歳)/ユーロニア公国皇太子/ブルーの瞳,黒い髪,190センチを越える長身,広い胸,広い肩/
 アレックスの娘アナベルのしゃべり出しまでの時間を縦軸に,ルビーとアレックスの10年ぶりの再会後の二人のロマンスを横軸にうまく絡み合わせた秀作です。皇太子とは言え,父の大公が病気療養中のため摂政皇太子として実質的王になったアレックスは,隣国レルナの王女ソフィアと結婚し,一子アナベルを設けます。しかし不治の病を知っての結婚であり,彼女の強い要望でアナベルの出産に踏み切ったのでした。しかしアナベルはなかなか言葉を発しません。何人もの有名医の診断を受けましたが原因はわかりません。半ば諦めつつも,最後の手段として10年前の大晦日にパリで出会ったルビーが言語療法士になっていたことを知り,彼女にアナベルを任せてみようと考えたです。実は二人が別れてしまったのはルビーが一夜の関係だと言ったことと,翌朝アレックスの父の病状が伝えられ急遽帰国しなければならなくなったこと,さらにアレックスが残した伝言がルビーに伝わらなかったことなどいくつもの偶然が原因として重なっていたからでした。その後ルビーの居所を探し当てたアレックスは年に一度ルビーの勤務先の病院に花を贈り続けたのですが,一時期だけ花が贈られないことがありました。それはアレックスの結婚とアナベルの誕生の時期でした。やがてソフィアが亡くなり父大公もスイスで療養中で小康状態を保っていたため,思い切ってイギリスの彼女の元を訪れ,仕事の依頼をしたのでした。3歳の女子の言語療法士としてユーロニアに来てくれないかと。アレックスの国ユーロニアと隣国レルナはこのたった一人の幼い女の子アナベルが後継者であり,ソフィアの父王が亡くなればアナベルがレルナの女王になり,やがてアレックスの後おも継いで二つの国の女王となる可能性があるのです。成長するまではアレックスがその摂政となるのですが,このまま言葉を発しなければ女王としての務めを果たすことには大きな困難を伴うことは明らかでした。ルビーはまずアナベルの心を開かせようとします。それはこれまでかかったどんな医師とも異なった治療法でした。次第にアナベルがルビーとの間に深い交流を求める兆候を見て取ったアレックスは自分がこれまでアナベルに深く関わってこなかったというルビーの言葉にハッとします。そして3人で王宮内でのピクニックに出かけたときに初めてアナベルの笑い声を聴いたのでした。さらにアナベルの部屋にソフィアの写真が飾られていないことを指摘されて,若い頃の生き生きとしていたときの写真を準備します。それを見たアナベルは「マ」と言いかけたのです。さらに幼稚園でアナベルが隣の男に話しかけたのではないかとルビーが見えたということなど,次第に心を開かせようとするルビーの対応が実を結んでいきます。
 あとは二人の関係が最終的にどうなるかと,アナベルが話せるようになるのかということですが,これにも気の利いた台詞と納得のいくストーリーが用意されています。


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幻の一夜の忘れ物 [サラ M アンダーソン]

SHALOCKMEMO1389
幻の一夜の忘れ物 A Surprise for the Sheikh
( Texas Cattleman's Club : Lies and Lullabies 5 ) 2016」
サラ・M・アンダーソン すなみ 翔





 原題は「シークのためのあるサプライズ」
 ヒロイン:ヴァイオレット・マッカラム(28歳)/牧場主,「マッカラム・エンタープライズ」共同経営者/亜麻色の髪,薔薇のつぼみのような唇,美しい首筋/
 ヒーロー:ラフィーク(レイフ)・ビン・サリード(?歳)/アル・クンフダーのシーク(次男),石油開発業者/長身,黒髪/
 サラ・M・アンダーソンの本邦初訳本です。自身のウェブページによると,1978年生まれ38歳。2007年に最初の作品の構想が湧き,それ以降HQ_Desire向けにロマンスを書いているようです。212,2013に作品が賞を獲得しています。イリノイ州在住,夫と息子と同居「Mark Twain Media」社のライターであり編集者の傍らロマンスを書いているようです。1999年から多くの作家によって書き継がれているこの「Texas Cattleman's Club」シリーズもその後もミニシリーズを出版し続けており,サラはすでに3作をこのシリーズに書いています。本作はさらのこのシリーズでの最新刊です。最近かなり翻訳されている「Billionaires and Babies」シリーズにも「The Nanny Plan(2015)」を上梓していますので,そのうち翻訳が出るのではないでしょうか。
 さて,牧場やネイティヴ・アメリカンが登場することの多いサラの作品ですが,本作もヒーローはシークですが,終始テキサス州ロイヤルのダブル・エム牧場が舞台となっています。ヒーローのレイフは父国王ハサード・ビン・サリードの折檻にあって数年間も地下牢で幽閉され,すっかり根性の曲がってしまった男性。そのことに自分自身が気付いていないのですが,その発端になったのは幼少から愛を知らずに王の息子として複数のナニーに育てられ,やっとアメリカの大学で勉強することができるようになって自由を味わっている間に,妹ナジーラが決められた有力者の老人に嫁がせられようとしていたところを守るため,ハーバードで親友となったヒロイン,ヴァイオレットの兄マック・マッカラムにお目付役をお願いしたところ,ナジーラの企みでマックと同衾しているところを父王に見つかってしまい,その責任を取らせられて国に強制送還されて地下牢へ,という事情だったのです。ナジーラは父王と婚約者の手を逃れて愛する男性と結婚して幸せに暮らしているのですが,その発端となったマックに対して復讐の念を抱き続けたレイフが,マックを経済的に破滅させるためアメリカで架空の会社を通してマックの住む土地を次々に買い取り,あと残るはヴァイオレットの経営する牧場と水を供給している隣の土地ワイルド・エースを残すのみになったところから物語は始まります。牧場の近くの町の一流ホテル「ホロウェイ・イン」のエレベーターに偶然乗り合わせたレイフとヴァイオレット。互いにナイーブになっていた時期に運命的に出会った二人はレイフとVというだけで互いの名前を名乗りあわずに体を重ね一夜を共にしてしまうのです。そして四ヶ月後,妊娠に気付いたヴァイオレットのもとにレイフが偶然現れ,兄の大学時代の親友だと紹介されるというふうに物語は進みます。ここからは復讐劇として次々に土地を買い占めていくレイフが最後の牧場の隣家の買収を巡って虚々実々の取り引き合戦が起こるのですが,そんな中レイフの企みを聞きつけたナジーラがテキサスにやって来てレイフに真実を告げ,兄の企みを食い止められるかという場面まで一気に進んでいきます。復讐を知らずに出産,結婚とプライベートを相談し合うレイフとヴァイオレットが,互いの過去のしがらみを打ち明けあい,心を通わせ合うようすが本作の中心部分になります。自分の生まれ育った場所から離れたくないヴァイオレット。いずれ彼女を説得してアル・クンフダーに連れ帰りマックに復讐を遂げようとするレイフ。二人の葛藤が巧みに物語を進行させ飽きさせずに一気読みさせる秀作に仕上がっています。現国王の兄ファサードやナジーラの,さらにマックのロマンスなども描かれていくのでしょうか。邦訳版の表紙イメージのモデルさんがヴァイオレットのとても繊細で整った顔立ちと亜麻色の長髪,どこかはかなげに目を伏せている様子がよく表れていてNiceです。


タグ:ディザイア
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プリンスの甘い罠 [ルーシー・モンロー]

SHALOCKMEMO1388
プリンスの甘い罠 The Prince's Virgin Wife
(三つのティアラ 1) 2006」
ルーシー・モンロー 青海まこ




PB-189
17.01/¥700/156p

R-2208
07.07/¥680/156p


 原題は「王子の無垢な妻」
 ヒロイン:マギー・トムソン(26歳)/家政婦,幼児教育専攻の学生/平凡で美人でもない,家事能力が高く,家庭的,保育園を経営する夢を持つ/
 ヒーロー:トマソ・スコルソリーニ(30歳)/イゾレ・ディ・レ国王子(次男),「スコルソリーニ採鉱。宝石加工」経営/黒い髪,ミケランジェロの彫刻のような顔,天使も顔負けの青い瞳,長身で浅黒く魅力的な男性/
 ルーシー・モンローの「ロイヤル・ブライド」シリーズの中のイゾレ・ディ・レ国シリーズ「三つのティアラ」がPB版での再刊が始まりました。全8巻中の中程の3~5巻のミニ・シリーズとなります。2007年7月から9月にHQ_Romanceで刊行され,再刊が待たれていた傑作シリーズです。作者お得意の身分違いの恋物語。本作は3王子の次男トマソがヒーローです。舞台となる王国イゾレ・ディ・レという名前はイタリア人の王国で,「王家の島々」という意味だそうですが,綴りは?。本作ではあまり風景が出てきませんので,はっきりは分かりませんでした。シリーズ全体を読めば分かるのかも知れませんね。
 さて,本作ですが家政婦としてバイトしていた先のトムに憧れたマギーですが,迫られたときにビビってしまい,結局トムは超美人リアナと結婚することになり,居づらくなって逃げだしてしまったのが6年前でした。今回2人の子供のナニーを依頼されて行ってみると超かわいい子たち。しかもすぐに懐いてくれたので面倒を見たくなってしまうマギーでした。雇い主が現れぬまま寝ていると子供たちが自分の寝ているベッドに次々にやって来てしまい眠ってしまいます。これでは自分が眠れないと留守の雇い主の部屋のベッドで寝ていると,なんとも官能的な夢を見てしまいます。そこに酔って帰ってきた雇い主が自分のベッドでマギーが寝ており,しかも自分を誘うではありませんか。もともとマギーには自分の正体を知らせずにただの大学院生としか名告っていなかった自分の名前を呼びながら抱きついてくるマギーに,しめしめ顔のトマソでした。翌朝,トマソに気付いたマギーは,トムとトマソが同一人物だということに愕然とします。しかも自分からトマソを求めてしまったことにも・・・。昨夜の関係の結果妊娠したかも知れない。だから結婚しようとトマソに言われたマギーですが,もちろんそんな理由で一生添い遂げる相手として認めてしまうわけにはいきません。特に美人でもない,しかも元家政婦だった自分と王子との身分違いの関係など,あり得ませんし,相手は自分を子守で使用人としか思っていないのですから,利用されるためだけの結婚などプライドが許しません。しかも相手はかつて愛した女性がいたことをマギーは知っており,2人の愛らしい子供たちから離れるのも耐えられません。両親を失ったマギーは独りぼっちであり,家族と呼べる人たちとの生活を渇望していたからでした。紆余曲折があり,トマソの義姉で皇太子妃のテレーザとはすっかり気があったマギー。いつかはトマソも自分を愛してくれるようになるかも知れないと結婚を承諾するのですが・・・。イゾレ・ディ・レでの国王やトマソの兄弟たちからのテストのような質問にも,しっかりと答えていきます。愛情深く真摯に家族を求めていき,相手が王侯であっても時には毅然とした態度で自分の考えを話すマギーの切ないトマソへの愛が溢れたシンデレラストーリーです。


タグ:ロマンス
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静かに愛して [ダイアナ・ハミルトン]

SHALOCKMEMO1387
静かに愛して Betrayal of Love 1989」
ダイアナ・ハミルトン 三好陽子




HQSP-130
16.12/¥540/200p

R-1089
94.06/¥652/156p


 原題は「愛の裏切り」
 ヒロイン:フェリシティ(フリス)・ドレイカー(旧姓ソームズ)(22歳)/家電メーカー「ハーリーズ電器工業」販売部長/茶色のつややかな長い髪,優美で肉感的な曲線美,深いサファイア色の目/
 ヒーロー:レオン・ドレイカー(33歳)/実業家,「ドレイカー・エレクトロニクス」会長,夫/グレイの目,黒く豊かな髪,力強い長い指,長身で肩幅が広く,引き締まった腰/
 雇い主で恩人のジェラルド・ハーリーからレオンと夫婦なんだってねと問われ,「レオンを嫌うのは,以前彼に裏切られたから。彼は私の気持ちなんて考えもせず,ある女性に報復するためだけに私と結婚したんです。そして,今この合併話を進めるための唯一の条件は,四年前に決別した彼と結婚をやり直すという」要求があったからですと答えざるを得なかったフリスでした。ある女性とは,レオンのまたいとこにあたるエドウィーナで,8週間の結婚生活の最後の日,レオンのベッドに裸体のエドウィーナがいたところをフリスが見てしまったことで決定的になったのでした。そして復讐による結婚というエドウィーナの言葉を18歳で世間知らずだったフリスが,そのまま信じてしまったからでもあったのです。レオンの母親のアナベルもレオンがいないところではフリスに意地悪な言葉ばかり投げつけ,本当はエドウィーナとレオンを結婚させたかったということをフリスにはばかりもせずに直接話していたのでした。実の親に見捨てられ,期待もされていなかったフリスがようやくレオンとの結婚で親に認められようとしていた矢先の出来事はフリスの心にさらに深い傷を負わせていたのです。幸いジェラルドとネッタのハーリー夫妻がフリスの親代わりとして仕事と家庭を与えてくれ,懸命に働いて現在の販売部長という地位まで上り詰めたところに,突然降って沸いた会社の買収話。業績の悪化はジェラルドが愛して止まなかった妻ネッタの死に落胆したジェラルドが体調を壊したことと,コネで入社したティム・オーモンドがライバル会社のスパイとして入社し,わざと会社の業績を下げるような契約をしてきたからでした。もうレオンの要求を呑んでレオンとの結婚生活を再開するしか会社を立ち直らせることができないことを知り,仕方なく会社を後に,ドレイカービルの最上階にあるレオンのフラットで共に生活することになってしまいます。4年も経っていながらも,心ではレオンを拒絶しようとするフリスですが,レオンに触れられることで自分の体はレオンを求めてしまい,やっとの思いで身を引き離せなければならないことにフリスのプライドは傷つきます。そしてレオンとエドウィーナの関係についてちょっと匂わせてみても,何のこと?というふうにレオンが答えることにも嫌気がさすフリスです。さらには親子ほども年の違うジェラルドと自分の関係を疑っている様子のレオンにあきれ果てたフリスは,もうレオンの勘違いに反論する気力すら失せてしまうのでした。突然冷たくなったり,自分を求めてきたりする,今で言うツンデレのレオンの行動を巧みにすり抜けながら再び騙されまいとするフリスですが,結局この再度の結婚生活もレオンが自分を愛しているからではなく,最近自分に迫ってきている女性との関係を清算する言い訳として,フリスが妻であることを利用しようとしているだけのことだと知り,再びフリスの心は凍りつくのでした。しかしレオンを愛していることを思い知ったフリスは,そんなレオンとの結婚生活を戦わずして投げ出すことができないと気付き,敢然と誤解を解こうと決意するのです。
 若さゆえに夫を信じられずに結婚生活から逃げだしてしまったフリスが,社会人として苦労し,人生経験を積むことによって真実の愛を掴むために立ち向かっていくまでの成長を描いた成長譚です。邦題の「静かに愛して」というシンプルでやさしい言葉の響きが本作の雰囲気をよく伝えているとともに,SP文庫表紙のフリスのイメージが純真でしかも女性らしさに溢れた様子をよく表しておりBESTなIMAGEだと思います。イチオシの作品です。


タグ:ロマンス
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命の芽吹くパリで [アニー・ウエスト]

SHALOCKMEMO1386
命の芽吹くパリで A Vow to Secure His Legacy
( One Night with Consequences 13 ) 2016」
アニー・ウエスト 柿沼摩耶





 原題は「保証された彼の遺産への誓い」
 ヒロイン:イモジェン・ホルゲイト(25歳)/会計士/ほっそりした首,つややかな黒髪,ハート型の顔,ふっくらした赤い唇,つんと上を向いた鼻,はしばみ色の瞳,緑色に変化する瞳,バニラシュガーの香り,黒いまつげ,弓の形をした唇/
 ヒーロー:ティエリー・ジラール(34歳)/会社のCEO/エスプレッソ色の瞳,太い眉,彫りの深い端整な顔立ち,長身でアスリートのような体格,豊かな黒髪,高い頬骨/
 「君の好きなものを3つ教えてくれ」という質問に対するイモジェンの答えは,「(1)読書」「(2)数字」「(3)料理」というとても普通なことでした。ティエリーの方はスピードを競うスキーの滑降競技や急流下り,ラリーだったりのアウトドア派。ふたりに共通点は全くないように思えます。ジラール家では夕食は青の間で取ると決まれば代々ずっと,ジラール家の男は外交団か軍隊に入りその後は一族が所有する企業の一つを経営する,という具合にすべて規則に縛られた生活をせざるを得ませんでした。ティエリーはそれを嫌い,「常に冒険を求め」た生活を送ってきたのです。二日で準備した結婚式を挙げ,その後シドニーに戻らずにジラール家の所有するシャトーについたとき,イモジェンはティエリーと自分の間に横たわる格差に愕然とします。そんなイモジェンの様子をみて,ティエリーはこれまでつきあってきた女性との違いに改めて惹かれていきます。ティエリーの持つ圧倒的な男性としての魅力とジラール家のもつ血筋と裕福さに惹かれる女性が大半だったのに,イモジェンは逆にシャトーに臆する様子を見せたからです。不治の病でつい最近亡くなった母と同じ遺伝子を持つことを医師に告げられていたイモジェンは自分の命がそんなに長くはないと思い込み,最後の冒険の旅としてパリを初めイギリスやアメリカを渡ってシドニーに帰り死出の旅路の準備をするつもりでいたのです。ところがデザイナーだった双子の妹のつくった大胆なドレスを着て参加したパーティでティエリーに出会ってしまい,一夜を共にし,妊娠してしまいます。自分の命の灯火が消えるのと我が子が産まれるのとどちらが早いかという究極の選択に迫られ,再びパリに向かったイモジェンはティエリーに妊娠を告げたのでした。その結果,ティエリーは結婚を持ち出し,その言葉に従わざるを得ないことを承諾したイモジェンでしたが,ティエリーは産まれてくる子供への責任感から便宜的な結婚を申し出たのだと自分に言い聞かせるのでした。最後まで子供が産まれる場面,エピローグで1年後などはありません。二人の関係が愛によるものか,それとも単にビジネス的な便宜的なものか,ということを延々と語っていくのですが,敵役として後半登場するティエリーの元恋人で絶世のブロンド美女のサンドリーヌでさえ,ティエリーにとってはイモジェンの魅力に敵わないのです。イモジェンの方も「彼のすべてが欲しい。でも彼は愛を信じていない。いつか信じることはあるの?その相手は私?それとも彼と同じ特権階級の洗練された女性?」と自分を信じることができません。周囲の人々はティエリーのイモジェンを見つめる目に,そしてイモジェンがティエリーを見つめる目の中に互いに恋い焦がれている様子を見て取っているのですが・・・。そんなこんなのすれ違いが,読者を惹きつけていく作品です。


タグ:ロマンス
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